・体調の悪いときは無理に運動するのを控える
・スポーツ時は、塩分や糖分を含む飲料で水分補給を
・通学・帰宅中は日傘や帽子を利用して、直射日光に長時間当たらないよう気をつける
・風のない締め切った体育館での競技、防具をつける競技は特に注意し、音楽室やプレハブなど高温多湿の場所での長時間練習も避ける
・スポーツ観戦や応援などで長時間立ったままの時も注意を

小中学生や高校生は、競技やイベントに熱中してしまうこともあるかもしれないが、そのような時こそ注意が必要だ。

暑さを自覚しにくい高齢者

祖父母や高齢の親が、暑い中でエアコンもつけずに過ごしていて心配だ…という人もいるかもしれない。2018年は1500人以上が熱中症で亡くなったが、そのうち約8割が65歳以上だったというデータがある(厚生労働省)。

高齢者が熱中症にかかりやすいのは、主に次のような理由がある。

・体温の調節機能が落ちてくるため暑さを自覚しにくく、暑さ対策の行動が遅れがち
・喉の渇きを感じにくく、水分補給が遅れがち
・体内水分量の減少により脱水状態になりやすい
・発汗能力が衰え、体の熱を周囲に逃がしにくく、深部体温が上昇しやすい
・体調の変化を我慢しがち

喉が渇く前から水分補給を(画像はイメージ)
喉が渇く前から水分補給を(画像はイメージ)

熱中症を防ぐには、高齢者自身がこのような点を意識することが大切だ。だが暑さや喉の渇きを自分では気付きにくくなっているため、まわりの家族が注意したり、本人に注意を促したりすることも重要になってくる。

予防のポイントは、以下のとおりだ。

・気温計や湿度計、熱中症計などを活用し、今いる環境の危険度を知る
・冷房や除湿機・扇風機などを適度に利用し、室内を涼しく風通しの良い環境に保つ
・喉が渇く前に定期的な水分補給を心掛ける。キュウリやナスなど、水分を多く含む食材を食事に取り入れるのもよい
・入浴前後に十分な水分を補給する
・寝るときは枕元に飲料を置いておく
・外出の際は涼しい服装を。水分と休憩を十分にとる。常に冷たい水などを持ち歩くとよい


子供と高齢者の熱中症はそれぞれに注意点が異なる。家族を守るために、予防のポイントをぜひ覚えておいてほしい。
 

(日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト より)

日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」https://www.netsuzero.jp/

熱中症の症状と応急処置はこちら↓
https://www.fnn.jp/articles/-/703427

暑さに強くなる「暑熱順化」の方法はこちら↓
https://www.fnn.jp/articles/-/702836

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