皇族数の確保に関する議論について、『上皇后・美智子さまが額賀衆院議長に発言した』とする週刊誌の記事をめぐり、宮内庁長官が「そのような事実はない」と遺憾の意を示した。
これは、週刊新潮が5月30日号に掲載した、額賀福志郎・衆院議長が就任後に「上皇后さまから『(皇位継承に関する議論を)よろしく進めてくださいね』というご趣旨のお声がけを賜っている」との記事に関するもの。
宮内庁の西村泰彦長官は、23日午後の定例会見で、「上皇后さまが額賀議長に皇位継承について何かお話になったことは全くない」と否定した。
更に、週刊新潮からの問い合わせに対し、「そのような事実はない」と伝えたにもかかわらず、回答に触れずに掲載したことは「誠に遺憾」と述べた。
西村長官は「皇室の方々が皇室の制度に関わることについて政治的関与を行ったという誤解を招きかねない内容」と指摘し、「宮内庁長官として見過ごすわけにはいかない」との思いで事実関係を明らかにしたと述べた。