17日、午前6時50分ごろ。栃木県那須町の山林を流れる細い川の河川敷で、2人の焼死体が発見されました。

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第一発見者から「マネキンのようなものが燃えている」と伝えられた男性が、現場を確認し通報。

警察に通報した男性:
マネキンだと思って通報させてもらいました。(遺体は)黒くしか見えないんで、燃えちゃって黒いのか、服なのかは分からないですね。私の認識ではマネキン2つっていう形で。何でこんな所で燃やしているの?と。

2人の遺体は、顔に粘着テープが巻かれ、手が縛られており、事件に巻き込まれたとみられる痕跡があったということです。
さらに、通報した男性は現場で「あるもの」を目にしていました。

警察に通報した男性:
ポリタンクみたいな、携行缶みたいなものが1つ焦げてあったのは確かですね。それを使って火をつけたのかなって。

その後の警察の調べで、遺体の1人は、東京・台東区に本籍がある宝島龍太郎さん(55)であることが分かりました。もう1人遺体は女性とみられ、警察は身元の特定を進めるとともに、何者かが遺体を遺棄し、火をつけたとみて調べています。

「人が入る所じゃない」犯人像は?

栃木県那須町は、夏は避暑地・冬はウィンタースポーツが楽しめるなどリゾート地として多くの人が訪れますが、近隣住民によると、遺棄現場はあまり人が入る場所ではないといいます。

現場近くの住民:
ここは人が入っていくところじゃないですよ。ただ春先になると山菜採りと、今ちょっと山の間伐で林業関係が入っていくくらいです。

地元の人もあまり踏み入らない山奥。犯人像について、元埼玉県警・捜査一課の佐々木成三氏は…。

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三氏:
複数犯いると思いますね。2人の人を一斉に監禁するというのは難しいと思いますし、火をつけるということに関しては、並大抵の犯意がないとできない行為です。一方、犯行が行き当たりばったりで、稚拙なようにも思えます。

さらに、若狭勝弁護士によると、今後“2つの点”が焦点となってくるといいます。

若狭勝弁護士:
少なくとも被害者の方が特定されてくれば、犯人像が浮かび上がってくるとは思うのですが、浮かび上がった上で、2点がポイントになると思います。
火をつけて焼いたのが、証拠隠滅なのか、強い恨みなのか。そこが一つ大きなポイントです。
もうひとつの着眼点として、火をつけたときに生きていたのか、あるいはすでに亡くなって火をつけたのか。亡くなった時期が非常に重要なポイントになりまして、生きたまま火をつけたなら、情状的には死刑という話にもなってくる。
亡くなってから火を付けるのも悪質ですが、性質的に違いがあるので、亡くなった時期がいつなのか。火をつけられたことと死亡の時期はいつなのかということが、司法解剖で分かってくると思います。
(「めざまし8」4月17日放送より)