国の認証試験で不正を行っていたダイハツ工業が、軽自動車を軸にした経営に転換すると明らかにした。

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ダイハツ工業 井上雅宏社長:ダイハツは強みであるお客様の日常生活に寄り添った良品廉価な車作りを磨き上げ、軽を中心に据えたモビリティカンパニーを目指してまいります。

先月就任したトヨタ出身の井上社長はこのように話し、ダイハツの原点である軽自動車に注力すると強調した。

■国の認証試験で不正発覚 再発防止策を提出し経営陣を刷新したダイハツ

ダイハツをめぐっては、64もの車種で国の認証試験で不正を行っていた。

第三者委の会見 2023年12月:短期開発は、ダイハツの存在意義として開発部門の組織内で根付いたものであり、その結果、過度にタイトで硬直的な開発スケジュールの中で車両開発が行われるようになった。

不正の調査を行った第三者委員会は、トヨタの完全子会社となって以降、ダイハツの強みである短期開発が海外でも発揮されることをトヨタから期待されたと指摘。ダイハツも、その期待に応えるべく短期開発を推し進めた結果、認証試験にしわ寄せが来る実情があったと分析している。

その後、ダイハツは再発防止策を国に提出し経営陣を刷新した。

トヨタ自動車 佐藤恒治社長 2024年2月:原点に立ち戻り、会社を作り変える覚悟で、ダイハツらしさを取り戻してまいりたい。

トヨタの佐藤社長は、ダイハツの再建をトヨタ主導で行う姿勢を鮮明にし、海外事業については、ダイハツの負担軽減策を検討するとしていた。

■「ダイハツ・トヨタの強み・弱みをうまく組み合わせ、グループとして最大化」

そして8日。再発防止策として、小型車の開発・認証は国内外を問わずトヨタが責任を持ち、ダイハツは“委託”という形で開発を担う体制に変更すると明らかにした。

ダイハツ工業 井上雅宏社長:ダイハツではやりきれない小型車の展開については、ダイハツの強み・弱みと、トヨタの強み・弱みをうまく組み合わせながら、グループとして最大化を図りたい。

一方、経営の軸に据えた軽自動車の新車販売台数で、ダイハツは2023年度、18年ぶりに首位を明け渡したが、井上社長は「目標とする販売台数を言える状況にはない」と話した。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年4月8日)

関西テレビ
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