南国の愛媛で、小学2年生の女の子がショートトラックスピードスケートに打ち込んでいる。小さな体に宿しているのは、跳び箱や自転車、体操などスポーツ万能な潜在能力の高さ。「チャレンジしよう」を心がけ、氷の上で希望の“明かり”を灯している。

始めたきっかけは「速いしかっこいい」

愛媛唯一のスケートリンクで風のように滑走する、松山市・北久米小学校2年の伊勢屋明かり選手。スピードスケート選手を育てる「イヨテツスピードクラブ」のメンバーだ。

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リンクに遊びにきていた幼稚園のころ、スピードスケート選手の格好良さにひかれ、1年生の時から本格的に競技を始めた。

ショートトラック・伊勢屋明かり選手:
低い姿勢で走るところがかっこいいなって。速いしかっこいいから始めるきっかけになりました

スポーツ専門員も驚きの身体能力

小学2年生、身長125cmの伊勢屋選手。実は、スケートのほかにも、様々なスポーツに取り組んでいる。

様々なスポーツに取り組む伊勢屋選手
様々なスポーツに取り組む伊勢屋選手

自分の身長よりも高い高さを跳ぶ「跳び箱」、そして「自転車」に「体操」、さらに「テニス」。

その身体能力の高さは、クラブのメンバーで2024年の冬の国民スポーツ大会で初優勝した、県のスポーツ専門員・川村聖亜選手も驚いたという。

県のスポーツ専門員も驚きの身体能力の高さ
県のスポーツ専門員も驚きの身体能力の高さ

川村聖亜選手:
スポーツも何やってもできちゃう。足も速いですし、初めて見たときに、こんなにできる子がいるんだって思うぐらい。元々身体能力も高い子なので、これからも期待したいですね

ハンディも新たなモチベーションに

伊勢屋選手は、競技を始めてわずか2シーズン目の2023年11月には、初めての全国大会に出場。

年代別のカテゴリーで学年のハンディがある中、1000メートルで2分16秒053の自己ベストの滑りを見せた。大会では5位に入っている。

「人がいっぱいいて緊張した」という大舞台での経験。次の大会では「3位以内に入りたい」とさらなる飛躍を誓う新たなモチベーションにもなった。

好奇心のかたまりのような小学2年生、おちゃめな性格でクラブでもかわいがられていて、今回のカメラ撮影の際には、川村選手から「いつもの明かりちゃんでいいんだよ。うるさーいあの明かりちゃん」と声をかけられると「うるさくない!」と照れたように返す、かわいらしいやりとりも見られた。

小さな体に宿す大きな“心がけ”

伊勢屋選手を指導する井上清孝監督は、将来性について「スタートして最初の加速というのは、小さいながらもいいものを持っている。今からどんどん練習することによって、長い距離に強くなってくる」と期待を寄せる。

小さな体に宿している心がけは「チャレンジしよう」。スケートリンクでの目標は?

ショートトラック・伊勢屋明かり選手:
今、せっかくスケートをしているんだから、速くなって優勝したいなって思います

小さな体に大きな可能性を秘めた伊勢屋選手。何事にもチャレンジの精神で取り組み、未来のリンクへ滑り出している。

(テレビ愛媛)

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