北陸新幹線の県内全線開業にあわせてスタートした北陸応援割。
宿泊料金などの半額、1人あたり一泊、最大2万円が割り引かれることから、予約開始前から話題となっていた。
加賀地区の温泉街は恩恵を受けられているのか?取材した。

北陸応援割の恩恵は?

加賀市かがやき特命大使を務めるグッチ裕三さんと加賀温泉郷観光大使・中山夏月姫さんの「「出発進行!」の合図で、加賀温泉駅からかがやき506号が出発した。

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北陸新幹線の県内全線開業に合わせスタートした北陸応援割。

加賀市の旅館を訪ねてみると、「おかげさまで観光の方の流れができて、非常に盛り上がってきています」と山代温泉にある加賀百万石の吉田久彦社長は話す。

応援割が終わる3月26日までに約500組2000人の予約が入った加賀百万石では、能登半島地震で2次避難をしている人を約220人受け入れているが、今のところ観光客受け入れとの両立に問題はないよう。

山代温泉 みやびの宿 加賀百万石・吉田久彦社長:
お電話いただいた方には必ず「当館には被災者がいらっしゃいますのでご了承ください」と声かけをしている。観光でいらっしゃる方も被災者が当館にいらっしゃることを十分に理解して来ていただいていますし、避難者の方々も普段通りの生活をされているかなと思う。

珠洲からの被災者は「16日以降で私たちの環境とか普段の行動とかそういうのは全然変わらない」「ぜひ皆さんに来てほしい。加賀温泉に宿泊していただいて復興していく能登を、復興した能登を見てほしい」と話す。

石川観光で“応援”する観光客

応援割を利用して訪れた観光客は「ニュースとかでいっぱい来て応援してほしいというのを見ていたので、行きたいなと思って利用しました」、「石川県の観光地が賑わえば応援になるかなと思って来ました。能登は大変でも加賀のほうから賑わっていけばいいかなと」と石川を応援している気持ちを持っていた。

また、東京から訪れた観光客に聞いてみると、「今までは東京からだと直通で来れなかったので、直でいけるならいいなと思って。初めて来たんですけど街並みもすごくいい感じでおしゃれなカフェも多くて、いいところなんだなと思いました」と応援割の恩恵は、宿泊施設だけではないようだ。

応援割がきっかけで訪れたお客さんも

温泉街の中心部で和菓子店を営む「瑓永昌堂」。

「瑓永昌堂」瑓貴大店主によると、「例年と比べたら売り上げが10%~20%上がったが、今までが(地震の影響で)マイナスだったので、今からどこまで伸びるかというところ」とお客さんの数も増えたようで、北陸新幹線の延伸効果も出ていると言える。

北陸新幹線の延伸だけでは“訪れなかったかもしれない観光客”が応援割をきっかけに加賀の温泉街を訪れているようだ。

山代温泉 みやびの宿 加賀百万石・吉田久彦社長:
(開業後)2年目以降はお客様が減ってしまう傾向があるんですけど、1年間新幹線と北陸応援割を併せて、まずは遊びに来ていただいて、魅力を知っていただいて、それが波及して2年後3年後も延伸開業の効果を持続できたら。

(石川テレビ)

石川テレビ
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