石川・七尾市の和倉温泉は町を守る護岸が地震で崩れ復旧への見通しは立っていない。旅館も大きな被害を受ける中、復活に向けた第一歩としてクラウドファンディングを始めている。

護岸100m以上崩れ…老舗旅館も被害

能登半島地震発生時、七尾市の和倉温泉には2000人以上が宿泊していた。けが人はいなかったが、22ある旅館は今回の地震で大きな被害を受けた。

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創業から130年の老舗旅館・ホテル海望も大きな被害を受けた。名前の通り海を望む自慢の浴室は地震で地盤が沈下。浴室から見える護岸は100メートル以上崩れ、いまは応急処置として土のうを積んでいる。

ホテル海望・田中道夫社長:
向こうの方から(建物の外側)見ていただいたら分かりますけど、完全に水没している状況。土砂などが海の方へ流れ込んでいる旅館もある

復興に向けクラウドファンディング開始

護岸の修復は温泉街を守るため最重要課題だ。和倉温泉観光協会によると、これまでにわかっているだけで建物やインフラなどの被害は1000億円以上に上る。

そこで2月15日に始めたのがクラウドファンディングだ。

和倉温泉観光協会・松井美咲希さん:
SNSとか電話などで応援してますという声をいただいている。支援したいという方もたくさんいた。そういった方の気持ちを形にできる場所作りとしてクラウドファンディングを始めた

和倉温泉のマスコットキャラクター「わくたまくん」
和倉温泉のマスコットキャラクター「わくたまくん」

目標額は2000万円。返礼品は復興した後に使える「みらい宿泊券」やマスコットキャラクター「わくたまくん」のグッズなどになる。

和倉温泉観光協会・松井美咲希さん:
毎日見ているけど、どのコメントもうれしいけど、「また必ず行きます」とか「頑張ってください」というのが響きます

まだ旅館再開への見通しは立たないが、和倉温泉の復活が奥能登復興への大きなカギとなることは間違いない。

(石川テレビ)

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