理想の体になりたい!そんな気持ちがあると悩ましいのが、毎日の食事。運動はしているが、ご飯がおいしくてたまらない…、というのはよくある話だ。

そして体形や健康を気遣う人たちの中で、もはやおなじみともなったのが“糖質制限”という言葉。(糖質=炭水化物から食物繊維を除いたもの)

人気ダイエットコーチの計太さん
人気ダイエットコーチの計太さん
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しかし、YouTubeなどでフィットネス情報を発信するダイエットコーチの計太さんは、日本人の多くは糖質よりも脂質の取りすぎに注意してほしいという。

私たちはどんなことに注意して“食”を考えればいいのか、詳しく聞いた。

脂質が多くなってない?食事は「PFCバランス」が大切

日々美味しく食べている食事。理想と現実のギャップにどれくらいの差があるのだろうか。

摂取カロリーにおける、タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の占める割合を「PFCバランス」という。計太さんはこの指標を基に、ボディメイクを考えるのなら「Pが20%、Fが25%、Cが55%を目標としてほしい」と話す。

食事はバランスが大切(画像はイメージ)
食事はバランスが大切(画像はイメージ)

例えば、1日に2000キロカロリーを摂取するなら、タンパク質は100gまで、脂質は55.5gまで、炭水化物は275gまでが目安となる。(※食事1gあたり、タンパク質=4キロカロリー、脂質=9キロカロリー、炭水化物=4キロカロリーで計算)

これに対し、厚生労働省がまとめた調査結果では、私たちは1日あたり、1903カロリー、71.4gのタンパク質、61.3gの脂質、248.3gの炭水化物を摂取していた。(2020年公表 厚生労働省「国民健康・栄養調査」より。2019年調査、数値は平均)

このことからも、食事から脂質をもう少しセーブした方が良いと言えるだろう。

コンビニ食や外食の取り過ぎに注意

脂質はなぜオーバーしがちなのか。計太さんは、現代の手軽な食事には、脂質が多く含まれがちなため「知らないうちに取りすぎてしまうことがある」と話す。

手軽な食事には脂質が多いという(画像はイメージ)
手軽な食事には脂質が多いという(画像はイメージ)

「特に『超加工食品』(ジャンクフード、一部のカップ麺やお菓子など)と呼ばれる加工度が高い食品は、基本的に脂質も高めです。コンビニや外食を利用するときに脂質の量をチェックするだけでも、変わってくると思います」(計太さん)

糖質制限が広まったのと相まって、タンパク質を意識的に摂取している人もいるだろうが、ここにも落とし穴がある。例えば、牛や豚の「バラ肉」は脂質が多く含まれるため、「お肉=たんぱく質」と思って食べすぎると、脂質の取りすぎになるので要注意。もし食べるなら高たんぱく・低カロリーな鶏肉は、低脂質という点でもお勧めだという。

スマホアプリで記録してもいい(画像はイメージ)
スマホアプリで記録してもいい(画像はイメージ)

PFCバランスは、スマートフォンのアプリなどを使うと把握しやすい。食事の際に確認して記録する癖をつけると、自分の食事の傾向がわかりやすいだろう。

間食での“隠れ脂質”に注意

日常の食事ではどこに気をつければいいのか。意外にあるのが、間食やおやつで油断してしまったり、体に良いというイメージで取りすぎてしまう“隠れ脂質”だ。

「朝昼晩と良い食事をしているのに、脂質が多く含まれるドリンク(低脂肪ではない牛乳、カフェラテなど)を飲みすぎたり、体に良いからとサラダにオリーブオイルをドバドバかけたりすると、トータルで脂質がオーバーすることもあります」

ナッツ類も食べすぎに注意(画像はイメージ)
ナッツ類も食べすぎに注意(画像はイメージ)

このほか、ナッツ類にも脂質が多く含まれがち。甘いお菓子よりは良いが、口寂しくなってポリポリと食べすぎないように、気を付けたほうがよさそうだ。

そして覚えておきたいのが、この「脂質」にも種類があること。

計太さんによると、魚介類などの脂質には体に良い「オメガ3脂肪酸」が含まれるが、肉類の脂質には心疾患リスクとの関係性も指摘されているそう。摂取するのなら、魚介類や植物性の脂質が望ましいという。

摂取カロリーや脂質を「適正化」しよう

もちろん、脂質だけではなく、摂取カロリーが高すぎる場合はそちらも抑える必要はある。ただ「脂質を抜く」「炭水化物を抜く」といったように、極端に摂取量を減らすことはリバウンドにもつながる。

そのため、計太さんは摂取量の「適正化を意識してほしい」と力を込める。まずは運動習慣をつける、姿勢を改善するといったことをしつつ、摂取カロリーと脂質を「ほどよくとる」ことを意識してほしいそうだ。

性別・年齢による基礎代謝基準値(日本人の食事摂取基準 2020年版より)
性別・年齢による基礎代謝基準値(日本人の食事摂取基準 2020年版より)

その“ほどよい摂取カロリー”は、どれくらいなのだろうか?

適正な摂取カロリーは個人差があるが、おおまかには「体重×基礎代謝基準値×身体活動レベル」 で計算できる。例えば、体重50kg、40歳女性、身体活動レベルが普通なら「50×21.9×1.75=約1915キロカロリー」が、1日あたりの摂取目安となる。

基礎代謝基準値や身体活動レベルの詳細は、厚生労働省がウェブで公表している資料「日本人の食事摂取基準」で確認できるので、気になる人はチェックしてみてほしい。

カロリーや脂質の適正化は、商品の栄養成分を見る、お肉は脂身が少ないものを選ぶといったことから始められるという。ビタミンやミネラルなどもきちんと摂取し、バランスのよい食事でカラダを変えていこう。

『ダイエットコーチ計太の「ラクやせ」メソッド』
『ダイエットコーチ計太の「ラクやせ」メソッド』

計太
大阪教育大学スポーツ科卒、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。専門は運動生理学。大学後はジムトレーナーとして勤務していたが、リバウンドに悩む人の多さを目の当たりにして一念発起。2018年に立ち上げたパーソナルジム「ボクノジム」は都内の3店舗、奈良県の1店舗に加えてオンラインジムを展開、主にダイエット指導と姿勢改善に精力的に取り組んでいる。
日々情報を発信しているYoutubeチャンネルの登録者数は12万人を超えている(2024年2月現在)。

計太さんのYoutubeチャンネルはこちら
www.youtube.com/@ke_ta

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