長野県大町市のインド・ネパール料理店が1月24日、一日の売り上げを地震で甚大な被害にあった能登へ全額寄付する特別営業を行った。店主の祖国・ネパールで起きた地震で、支援してくれた日本への恩返しだ。
「特別営業」能登を支援したい
こんがりと焼き上がったナン。それにつけるのは本場のカレー。
大町市のインド・ネパール料理店「サティ」。
店内はにぎわっていたが、本来、1月24日は定休日。
店主のレグミ・ナンダ・ラージョさんは、「『地震』があって大変だから、ちょっとサポートやりますかって」と、特別に営業した理由を話す。

甚大な被害の能登半島地震。今も多くの人が避難生活を送っている。
能登を支援しようという特別営業。
普段は行っていないバイキング形式で、4種類のカレーやナンを提供した。

さらにTシャツなどのチャリティーグッズも販売し、この日の売り上げ全額をNPO法人を通じて寄付することにした。
訪れた客は、「こんなことで少しでも応援になるならいいかなと思って」、「非常に素晴らしい。私も見習いたいと思います」と話す。

日本も支援に その“恩返し”
店主のレグミ・ナンダ・ラージョさんの祖国はネパール。
2015年、現地でマグニチュード7.8の地震が発生し、周辺国も含め約9000人が死亡、90万棟以上の家屋が損壊するなどの被害が出た。
日本からも救助活動などの支援が入り、県内各地で募金活動も行われた。

レグミさんは、「日本人もいっぱいネパールのサポートやってたので」と、多くの支援を感謝している。
その「恩返し」がしたいと、2019年の台風19号災害など、日本で災害があった際は炊き出しやボランティア活動をしてきた。

継続した支援を
そして、今回もー。
訪れた客は、「レグミさんは、いつのときも支援をやるんですよ、熊本地震もそうだし、ネパールの地震のときもそうだし、私たちもそういう情報知っているから、彼がやる時は必ず来ます」と話す。
店には募金箱も設置。
レグミさんは、「地震とか災害とか起きるのはどこでも一緒だから、頑張って食べ物とか、服とか、あちこちで家をつくるとか、これでやれればいいかな」と、引き続きサポートしたいと話す。

(長野放送)