2023年も残すところ、あと4日。東京・上野のアメ横には、27日も多くの人が年末年始の買い出しに訪れていた。
「ホタテ」「カニ」がお得に
27日午前10時過ぎのアメ横。通りは大勢の人で埋め尽くされていた。

店には、カニやマグロなど、正月の食卓を彩る豪華な海鮮がずらりと並ぶ。アメ横の魅力は何と言っても、ほかにはないお値打ち価格だ。

買い物に来た人A:
カニを5つとマグロを3切れ(買いました)。2割3割くらい安い感じがします。
買い物に来た人B:
お得に買えました。これで心置きなく年を越せそうですね。
その一方で、正月の定番「おせち」は値上がりが続いている。

帝国データバンクによると、今シーズンの平均価格は昨シーズンの2万5461円に比べ、2万6619円と約1000円の値上がり。数の子、伊勢エビ、カマボコなどの原材料高騰の影響とみられる。
そんな物価高時代にあって、2023年は値下がりした海産物がめじろ押しとなっている。
その1つがホタテ。中国の禁輸措置が続くホタテだが、今年は特にお得だという。
上野アメ横の「丸茂商店」では、200グラムの価格のまま、50グラム増量で店頭に並べていた。

丸茂商店の店員:
ホタテが安いよ。ハンパなく安い、今年は。
いきなり半額になった。朝、目が覚めたら、自分が大谷翔平になってた!それぐらいの衝撃だ。それぐらい安い!

そして、甘みがぎっしりと詰まった大きな身が人気のタラバガニも、今年は特にお得になっている。

アメ横の三幸商店では、昨年1万円のところが、今年は1肩4000円になっていた。

三幸商店の店員:
さあカニ、今年安いのがさらに安くて2つで1万円!

値下がりの理由の1つがカニの豊漁。
丸茂商店の店員:
タラバガニに関しては、だいたい去年1kgで8000円から1万円していたものが、だいたい6000円前後から買うこともできます。とにかく漁が豊漁だということで、業者さんの方から来ています。
世界情勢も影響
さらにお得を後押しする要因があった。築地でカニを専門に扱う「築地かに祭り」を訪ねた。

27日のランチタイムも、豪快にカニを頬張る人たちの笑顔があふれていた。
20代の客:
最高です。生きててよかったです。年末前にいい思い出ができました。
カニがお得な背景にあったのは、緊迫する世界情勢だ。

「築地かに祭り」のゲンジエフ・ザミヤン代表取締役:
2022年のロシアの侵攻によって、アメリカに今までたくさん行ってた冷凍のカニが行かなくなった。日本に質のいいものが入るようになりました。
質のいいカニが日本で流通するようになり、店の売りである食べ放題のカニもグレードアップしたという。
実際に食べると質の高さを実感できるという。

勝野健キャスター:
身がプリプリで本当に引き締まっています。
本格化する“年末商戦”。お得な海産物を目当てに、熱い買い出しがさらにヒートアップしそうだ。
(「イット!」12月27日放送より)