2022年8月の豪雨で被害を受け、運休が続くJR東日本の米坂線。復旧と復旧後の活性化策は別で議論したい自治体側と一体的に議論したいJR側の綱引きが続いている。

こうした中、11月に沿線自治体の実務者などによる会議が非公開で開かれていたことがわかった。

復旧費用は約86億円… 利用者数も課題に

2022年8月に新潟県北部を襲った豪雨で被害を受け、運休が続く米坂線。

米坂線(2022年8月)
米坂線(2022年8月)
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11月30日、JR東日本は沿線自治体の実務担当者級との会議を開き、現状の報告や今後の進め方などの調整を行った。

米坂線の復旧について、JR東日本は復旧費用が約86億円に上ることに加え、被災前の利用者数の少なさなどを課題に挙げている。

19年度は18億円以上の赤字

会議では、米坂線の利用について人口減少よりも早いペースで利用者数が減っている一方、運行本数は1960年代からほとんど変わっていない状況や、18億円以上の赤字となった2019年度の運行経費の内訳などが説明された。

代行バス存続・米坂線復旧を望む声

一方で、米坂線の運休後に運行している代行バスについて、2023年4月~9月での1日当たりの利用者数は、上り線と下り線でいずれも113人。

JR東日本は、通学手段として利用する高校生が多く、代行バスの存続や米坂線の復旧を望む声も挙がっていることを明らかにした。

JRと自治体の協議続く

自治体側は米坂線の復旧と活性化策は別で議論することを求めているが、JR側は一体的に議論したい考えで、その綱引きは現在も続いている。

実務担当者級の会議は、検討する課題の進捗状況に応じて開催するとしていて、次回日程は未定だという。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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