富山・高岡市の銅器や菅笠などの伝統産業を若い人にもPRしようと、高岡市に女性アイドルグループ「minT(ミント)」が誕生し、10月14日に初披露された。どんなアイドルなのか、初仕事の日の彼女たちに密着した。

お披露目された「minT」とは?

「made in Toyama」の頭文字をとってつけられた女性アイドルグループ「minT」。
メンバーは高岡市出身・竹内めいさん、石川県出身・椎樹歌唄さん、福岡県出身・荒川瑠南さんの3人だ。

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初仕事は、高岡地域地場産業センター開館40周年を記念し、10月14日・15日に開かれた全国各地の地場産品や伝統工芸品を集めたイベント。得意の歌で会場を盛り上げた。

多くの人が訪れたデビューステージでは、高岡市の雨晴海岸をイメージしたオリジナル楽曲「うみねこ」を披露。

この日は、1人が体調不良で欠席のため2人でのステージとなったが、訪れた客の中には口コミもあってか若い人も混じり、盛り上がりを見せていた。

高岡銅器担当の竹内めいさん
高岡銅器担当の竹内めいさん

2人には担当があり、高岡銅器担当の竹内めいさんは、銅器の着色などを手がける高岡市「モメンタムファクトリーOrii」の、銅板に着色した色や模様を布に転写して生まれた洋服を身にまとってダンスを披露。

そして椎樹歌唄さんは、越中菅笠の技を生かし作ったコースターを紹介するなど、新しい感覚で伝統産業をPRし会場は熱気に包まれていた。

来場者:
すごく元気で楽しかった。これからもものづくりをアピールしてもらって、小さい子どもたちにも関心持ってもらえる活動をしてくれたら

「minT」結成のねらい

このグループの結成を企画したのは、高岡の鋳物産業をテーマにした映画「デンサン」でメガホンをとった金森正晃さん。ねらいは高岡の伝統産業のモノづくりに若い人たちの注目を集めることだという。

「minT」をプロデュースした金森正晃さん:
若い子を巻きこんだことができないかということで、「アイドル」というところで伝統産業やものづくりに興味ある子たちを集めて、エンタメを通して伝統産業やものづくり業界を盛り上げていこうという企画をさせてもらった

「minT」の初ライブでは、地場産業センターで売られているものの良さを出品者にインタビューしながら紹介するライブ配信も行われた。

“お堅いイメージ”払拭へ

高岡市出身・竹内めいさん:
たくさんの人に伝統産業の良さだったりを伝え、お堅いイメージがあると思うけど、そうではないよというのを伝える私たちがきっかけ作りになれたらいいなと思う

石川県出身・椎樹歌唄さん:
私自身もまだまだ知らないことばかりだけど、今日だけでもいろいろな伝統産業に触れられて本当に良かったし、これから富山県の伝統産業を広めて世界的にも有名にしたい

今後は「越中和紙」や「井波彫刻」を担当するメンバーを増やす「minT」。彼女たちの活動に期待が高まる。
高岡の伝統産業は高齢者向けのイメージが強く、顧客の高齢化が進んでいるが、このような試みで若い層にもPRできる製品の開発が期待される。

(富山テレビ)

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