性同一性障害の経済産業省の職員が、職場の女性用トイレの使用を制限されるのは違法と訴えた裁判で、最高裁は弁論を開いた。
この裁判は、性同一性障害と診断され女性として働く経産省の職員が、女性用トイレの使用を制限されるのは違法などと主張して国を訴えているもの。
一審は違法性を認めたが、二審はトイレの使用制限を適法と判断していた。
6月16日の最高裁の弁論で原告側は「尊厳を深く傷つけるもので、女性として社会生活を送る重要な法的利益を制約された」と主張。一方、国側は「当時、性自認に従ったトイレの自由な使用を認めるべきとの社会的な広い理解が存在したとはいえない」と訴えた。
16日の弁論を経て、トイレの使用制限を適法とした二審判決が見直される可能性がある。