自動配送ロボットの技術の進化はめまぐるしく、海外ではすでに実用化されている例もあるが、国内初の実証実験が広島市で行われ、実用化が秒読み段階に入った。一般の人も操作を体験したイベントを取材した。

MR=複合現実メガネでミカン収穫体験

鈴木崇義記者:
いまこれ分かるでしょうか。ああ~!とれました!

MR=複合現実グラスをつけた鈴木記者
MR=複合現実グラスをつけた鈴木記者
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広島市で行われた、現実と仮想が融合するMR=複合現実の体験会。専用のグラスをつけると愛媛県にあるミカン畑の収穫体験ができる。

鈴木崇義記者:
わかりますか?ここに…ヤギがいますよ!メ~って鳴くんですね

MR=複合現実画面にはヤギが
MR=複合現実画面にはヤギが

この”非日常”の体験に、子どもから大人まで訪れた人は夢中に…。

――やってみてどう?

小学5年生:
本当に触っているわけでもないのに収穫できたりするからすごい

トータテホールディングス・大里隼平さん:
住まい方、ライフスタイルを提案していくということに力をいれているので、こういったデジタルの技術を活用して農業体験が身近に感じられるようなサービスの構築も目指している

公道を通り、ビルのエレベーターへ

一方、こちらの高齢夫婦が釘付けになっているのは…。

訪れた夫婦:
すごいですね

訪れた人:
あれずいぶん遠くまで行くんだね。さっきこっちに呼び寄せようと手招きしてみたんよ

――興奮していますね?

訪れた人:
私、ああいうのが好きなんよ

広島県で初めて公道を走るナンバーを取得した自動配送ロボット「LOMBY」。

自動配送ロボット「LOMBY」
自動配送ロボット「LOMBY」

きょうは訪れた人が遠隔操縦体験で、近い将来の実用化に向けてロボットとの距離を縮めた。

小学2年生:
ビックリした。大人になったら仕組みをみてみたい

鈴木崇義記者:
操作自体はそれほど難しくない

LOMBY担当者:
いまアクセルを押して前に進めてもらっても…

配送ロボットを鈴木記者が操縦
配送ロボットを鈴木記者が操縦

鈴木崇義記者:
止まりますね。目の前に障害物があると止まる

これまで県内で実証実験を重ね、実用化に”王手”をかけている最新ロボットだ。

これに先立ち、広島市の大学では公道を走る実証実験が行われた。

LOMBY・内山智晴CEO:
屋外は遠隔操作、館内に入ると自律走行モードに切り替わり自動でエレベーターに乗って15階に荷物を運びます。

コンビニエンスストアで荷物を積み込み走り出した配送ロボット。

工事で狭くなった場所を通過し、横断歩道もスムーズに渡る。

公道から高層ビル内部までエレベーターを使って行われた”全国初”となる実証実験。

5月には道路交通法が改正され、自動配送ロボットも最高時速6km以下で歩道を走ることができるようになるため、私たちの生活にも大きく近づく。

LOMBY・内山智晴CEO:
我々としてはできるだけ早く実用化できるように目指してやっているが、安全面は第一に考えて実装はしていきたいと思う

ロボットの宅配サービスは、間もなく私たちの生活に入ってきそうだ。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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