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3月9日、岐阜県警から感謝状を贈られた、外部さん一家。
お父さんの一也さん(60)と長男の鷹一さん(17)、次男の鳳也くん(11)と、恥ずかしくて記念撮影の時、隠れてしまったお母さんの4人です。
外部さん一家は、2月26日、夜道で迷う70代後半の男性を、警察よりも先に発見、保護しました。

なぜ警察よりも早く発見できたのか?その鍵は、父・一也さんが、“東山動植物園で働く飼育員だった”ことだといいます。

「めざまし8」は岐阜県大垣市に住む、外部さん一家を独自取材。当時の様子を再現してもらいました。

暗闇の中の捜索…わずかな“動き”見逃さず

2月26日、午後7時過ぎ。家族4人で、精米するために車で出かけ、帰ろうとしていた時のことです。

次男の鳳也くんが、高齢の男性に「道を教えてほしいんやけど」と声をかけられました。「どうしよう、お兄ちゃん」と相談された長男の鷹一さんが、父親の一也さんを呼んできます。

道を尋ねてきたのは70代後半の男性。

「神戸町へいきたい」と話すので、行き方を説明しますが、何度も同じ質問を繰り返す男性の様子を見て、母親が警察への連絡を提案。父・一也さんが通報しました。ところが…。

なぜか高齢の男性は、教えた道とは反対の方向へ、自転車で走り去ってしまったのです。

通報を受け警察が高齢男性の捜索を引き継ぎましたが、外部さん一家も、車で捜索を続けます。

外部一也さん(60):
正義感とかそんなんでなくて、見つけてあげたいという。それだけ。

街灯もなく、あたりは真っ暗。視界が悪い中、車のハイビームで照らしながらいなくなった男性を探します。

探し始めてから約30分…。

「いた!小さく見えた!」

父・一也さんが、暗闇の中にいた男性を発見しました。

東山動植物園の飼育員である父・一也さんが、暗闇の中で警察よりも早く男性を発見できたのには理由がありました。実は一也さんの担当はムササビやモモンガなど夜行生物。暗闇の中で動物たちを探すことに慣れていたのです。
そのため暗闇の中の、わずかな動きを見逃すことはありませんでした。

外部一也さん(60):
動物も人間もそうなんですけど、気配ですかね。近くにいればいるほど気配は感じるんですけど、遠くは遠くでまた、なんともいえないんですけど、見た目で感じるものがあったんですね。動物が放つオーラ。空気が動くみたいなそんな感じ。

夜行生物担当の一也さんならではの能力が、見事に発揮された瞬間。
息子たちも、父の雄姿に尊敬のまなざしを向けます。

長男・鷹一さん(17):
なんでそんなに気づけるんだろうって。疑問に思っていました。
いつも家でもかっこいいお父さんなんですけど、(今回は)より一層輝いてかっこいいなと。

(めざまし8 「NewsTag」より3 月21日放送)