車にトラブルがあった依頼者の弱みに付け込み、違法な契約を結んだとして、ロードサービス業者の男が逮捕された。高額請求された被害者がその手口を語った。

ネット検索で上位に来る「リスティング広告」という手法を悪用

被害に遭った男性:
請求書の項目がどんどん追加されるのを見て、しまったと

愛知県内に住む50代の男性。車のロードサービスを巡り、業者から超高額請求をされた被害者だ。

被害に遭った男性:
エンジンがかからなくなったので、とりあえず家までレッカー搬送してほしいと頼んだのですが…

2022年6月、帰宅途中に車のバッテリーが上がってしまい、ロードサービスの業者にレッカー移動を依頼した男性。

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基本料金3480円とうたう割安の業者をインターネットで見つけ依頼したが、その場で業者が提示した請求金額は、約30万円。

被害に遭った男性:
29万8400円。あり得ないと思いましたね

しかも、レッカー移動を依頼したはずなのに…。

被害に遭った男性:
「これ以上やると料金がかさむから、もうこれで打ち切りましょう。自分でレッカーの手配をしてください」と

高額な請求をしておきながら、レッカー移動もせず。しかし男性は、車を放置するわけにはいかず、約30万円を払ったうえで別の業者にレッカーを依頼してしまったという。

業者が男性に示した請求書。基本料金に加え、「交通誘導費」2万円、「作業の片付け費」2万円、さらに深夜や休日の割増し料金で合わせて6万円ほど加算されるなど、驚きの項目が並んでいる。

被害に遭った男性:
ここまで跳ね上がるとは思っていなかったです。どうやって生活していこうと思いましたね

17日、男性に高額請求をしていたとみられる斉藤竜也容疑者(42)が逮捕された。

車のバッテリー修理を依頼した大学生の女性(当時19)に対し、契約書類に「クーリングオフはしません」と書かせるなど、違法に契約を結んだ特商法違反の疑いで、女性は約10万円を支払っていた。

警察は斉藤容疑者の認否を明らかにしていないが、「東海レッカーサービス」や「カーレスキュー東海」などと屋号を変えながらロードサービスをしていて、余罪は300万円以上にのぼるとみられている。

なぜ被害者の男性は、斉藤容疑者の会社に依頼をしてしまったのか。

被害に遭った男性:
もう探している時間も面倒くさかったので、検索上位に来たところで当たってみようと

インターネットの検索サイトで上位に表示されたという斉藤容疑者の会社。これは「リスティング広告」という手法で、入力したキーワードに連動して、関連した広告が上位に表示されるもの。

警察によると、実際に斉藤容疑者の会社のホームページは「リスティング広告」となっていて、急な車のトラブルに焦るドライバーの心理に付け込む手口だったとみられている。

被害に遭った男性:
手っ取り早く安く来てくれるだろうという印象でした。作業料とか上乗せになっても、2万円程度ぐらいに収まるかなと思っていました。安さにつられました

(東海テレビ)

東海テレビ
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