こちらは2023年2月14日の北陸中日新聞に入っていた折込チラシ。実はこれ、新聞販売店が、老舗洋菓子店とコラボして期間限定で新たに始めた取り組みだ。一体どんな取り組みなのか取材した。

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20年前の“6割以下に”

石川県金沢市の新聞販売店。この販売店では1日におよそ1400部の朝刊を配達している。

しかし…

北陸中日新聞・守部新聞店 守部要代表:
ピーク時よりは新聞の部数は減ってきている。自分がお店を始めた18年前に比べたら厳しい

これは直近20年間の新聞発行部数を表したグラフ。2005年から減り続け、去年の発行部数は20年前の6割以下となった。

この販売店でもピーク時より100部ほど減っているそうだ。

そこで新たに始めたのが…。

守部代表:
地域で頑張っている方にスポットライトを当てて、その商品を注文したお客様に届けるサービス。新聞という商品+αで何かできないかということでやってみようかなと思った

新聞販売店の主な収入は新聞購読料とその新聞に入っている折込チラシの手数料だ。

そこで新たなビジネスとして、地域の商品を折り込みチラシを使って紹介し、県内全域に張り巡らされた販売店のネットワークで購読者に届けることにしたのだ。

「お客さんの満足度も上がる」

石川県小松市にある創業68年の老舗洋菓子店「スイーツガーデンマルフジ」。

守部さんは、この店で一番人気の商品「いもほり長者」をコラボ企画に採用した。

守部さんの同級生がマルフジの商品撮影をしていたことから縁がつながったそう。

アンドビースタジオ 番重之代表:
同級生の守部君から新聞販売店で美味しいものをお客さんに紹介したいという話を受けて、美味しい物だったらみんなが喜ぶお菓子でマルフジさんかなって勧めました

スイーツガーデンマルフジ 越栄純平シェフパティシエ:
ネットを使えない年配の方がいる中で、紙媒体がまだまだ使われるものだと思ったので、石川県全域にチラシを配ってくれるのはすごいありがたいお話だと思いました

新聞販売店イチオシの商品を県内各地の販売店が送料無料で届けるこのサービス。今後は他の販売店でも地元の商品を紹介しサービスを拡大する予定だ。

守部代表:
発信するものが多くなれば、お客さんの満足度も上がると思いますので、「面白いものがあるよ」って声がたくさん上がって、もっともっと盛り上がってもらえればいい

電話注文は北陸中日新聞の折り込みセンターで行っている。マルフジは電話での注文は受け付けていないのでご注意を。

(石川テレビ)

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