石川の治安を守る石川県警の警察官。2022年1月末に警察学校を卒業し、初めて警察署に配属された新人警察官に密着した。

警察官の兄に憧れた新人警察官

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2022年1月月31日。石川県警察学校で卒業式が開かれた。

卒業生代表 中村裕太郎巡査:
初心を忘れず情熱を持って、職務にまい進してまいります

出席したのは男女23人の新人警察官。この内の1人が珠洲市出身の山﨑謙汰巡査だ。

実は2カ月前。石川テレビは山﨑巡査を取材していた。

記者が実際に体験した警察学校の1日。新人警察官はみな、朝から晩まで厳しい訓練に明け暮れ、警察官として必要な体力や教養を身につける。

警察官の兄に憧れて同じ道を目指した山﨑巡査。このときのインタビューでは…

記者:
2カ月後に卒業 今の気持ちは?
山﨑謙汰巡査(珠洲市出身):
寂しいです。
記者:
嬉しい?寂しい?
山﨑謙汰巡査(珠洲市出身):
嬉しいです。
記者:
やっぱりきつい?
山﨑謙汰巡査(珠洲市出身):
きついっす

本音がチラリ…。

警察学校の卒業式は自分の配属先が発表される場でもある。

アナウンス:
七尾警察署、山﨑謙汰!
山﨑巡査:
はい!

山﨑巡査は希望していた能登地区に配属された。

記者:
卒業が嬉しいという気持ちに変化は?
山﨑巡査:
変わりはないんですけれど、やっぱり不安や緊張があります

希望の配属も「頭が真っ白」

式が終わると、山﨑巡査はさっそく七尾警察署へ向かった。

山﨑巡査:
敬礼!巡査、山﨑謙汰、同じく亀井琉太郎、以上、2名の者は本日警察学校に置ける 初任科課程を修了し、七尾けいさ…警察署へ勤務を命ぜられたので申告します!

山﨑巡査:
頭が真っ白になりました。すごく噛んでしまったんですけれど、七尾警察署の一員として頑張りたいと思います

緊張しっぱなしだった初日を終えた山﨑巡査。家を訪ねてみると…

山﨑巡査:
どうぞ、何もないところですけど。
記者:
あ、本当に何も無い!

きょうから暮らす部屋。あすからの本格的な勤務に備え、荷ほどきも程々に体を休めることに。

記者:
明日はまた仕事?
山﨑巡査:
また署に行って仕事です。
記者:
何時から?
山﨑巡査:
8時45分くらい。
記者:
警察学校に比べたら楽?
山﨑巡査:
楽…いや、そんなこと言ったらマズイ!

記者:
警察学校は朝何時に起きる?
山﨑巡査:
5時50分に起きてました。警察学校がきつすぎました。正直なところ。

「元気とやる気と前に出る姿勢で」

山﨑巡査にとって初めての任務。それは交番勤務だ。

記者:
寒くないですか?
山﨑巡査:
寒いです。
記者:
寒い日もやらないといけない?
山﨑巡査:
そうですね。毎日やります

命じられたのは交番の前に立つ「立番」の仕事。

しかし、ただ立っていればいいというわけではない。整備不良の車がいないか、ドライバーがシートベルトをつけているか。さらには運転手や通行人が不審な動きをしていないか…。

警察官がわずかに感じた違和感から事件解決につながることもあるのだ。

この日訪れたのは、七尾警察署の橋本副署長。山﨑巡査の仕事ぶりは…?

記者:
点数をつけるとしたら?
七尾警察署 橋本則夫副署長:
まあ、60点ってところですかね。これから厳しい現場の方に立ってもらわなきゃいけないのでしっかりと心身を鍛えてやってもらいたいと思います

続いて命じられたのはパトカーに乗って市内を回る「警ら」活動。さらに、店や住宅を1軒1軒歩いて訪ねる「巡回連絡」も行った。

先輩警察官:
新人の警察官が2人来ましたので、またよろしくお願いします。
山﨑巡査:
山﨑謙汰と申します。よろしくお願いします。
先輩警察官:
店主:

新人?
先輩警察官:
新人警察官です。
店主:
ということは町の中を歩いて回らなきゃね。
山﨑巡査:
よろしくお願いします

住民との信頼関係を築くこと。地域の安全・安心を守る警察官にとって欠かせない取り組みだ。

初めての任務を終えた山﨑巡査。今の思いを聞いてみた。

山﨑巡査:
地域の方々を守るという固い意志を持って頑張ります。まだまだ新人ですけれど、新人らしく元気とやる気と前に出る姿勢を持って頑張っていきます

子供たちの憧れとなる警察官になりたい。

山﨑巡査、その第一歩を踏み出した。

(石川テレビ)

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