10月27日正午に会見を開いたのは、両親が“統一教会”の信者で、元2世信者の小川さゆりさん(仮名)。2世信者から寄せられた虐待の実態を訴えた。

「信者の子供を奴隷化してきた」2世信者が会見

“統一教会”元2世信者 小川さゆりさん(仮名):
小学校になってから罪を犯すと、土下座を120回させられたり、訓読をさせられたり、最大3日間の断食をさせられたりということがありました

この記事の画像(8枚)

“統一教会”元2世信者 髙橋みゆきさん(仮名):
言ってしまえば、信者の子供を奴隷化してきた。非常に人権侵害まっしぐら

小川さんらは政府に対し、信仰の強制などの虐待から2世信者を救うための法整備を求め、要望書を出す考え。

“統一教会”元2世信者 小川さゆりさん(仮名):
これは親子の問題ではありません。家族間だけの問題でもありません。どうか前向きに早急に救済していただきたい。岸田総理には国会で「被害者の声を聞く」と答弁してくれた。ぜひ被害者の声をまずは聞いてほしいと心から思っています。

淡々とした表情で話す小川さんだったが、表情を曇らせる場面も…。

“統一教会”が2世信者をカメラの前で紹介した会見を厳しく非難した。

“統一教会”元2世信者 小川さゆりさん(仮名):
深い傷を負っている方々がいる中で、あのような場で現在進行している2世(信者)をさらし出すという行為が、自分にとっても残酷な映像だった

救済求め要望書提出 国会では協議が紛糾

会見の後、小川さんらは歩いて議員会館に向かい、与野党の国会議員に要望書を提出した。

“統一教会”元2世信者 小川さゆりさん(仮名):
超党派でこの問題を解決してほしいと思っている。自民党の方もそうですし、維新の会、また立憲民主党と公明党の方とか

しかし、27日の国会では、被害者救済の法整備をめぐって与野党の協議が紛糾。「マインドコントロールによる高額献金」などの扱いで、各党の意見が割れたのだという。

立憲民主党・長妻政調会長:
一言でいうと後退したという印象です

日本維新の会・音喜多政調会長:
(与党側は)難しい難しいと言うばかりで、全く論点を深めようという気がないと私は率直に感じました。非常に腹立たしいと思っています

与野党4党は、11月上旬までに結論を得たい考えだが、議論がスムーズに進むかは不透明だ。

(「イット!」10月27日放送分より)