化学肥料を使わない“低価格”な肥料

一般的な肥料が20キロ1000円から3000円程度なのに比べ、20キロ40円。ロシアによるウクライナ侵攻や円安などの影響で、農業や家庭菜園などで使われる肥料も値上がりする中、下水を浄化する過程で出る“汚泥”から作る肥料が注目されている。低価格に加え、化学肥料を使用していないのも魅力のひとつだ。

佐賀市上下水道局下水道施設課 江口和宏課長:
非常に多くのお客様に佐賀市下水浄化センターの肥料の販売所に来ていただいております

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佐賀市下水浄化センター。このセンターでは、下水を浄化する過程で出る“汚泥”から作った肥料を2011年から販売している。

佐賀市上下水道局下水道施設課 江口和宏課長:
下水処理をする過程で発生する汚泥を脱水機でしぼりまして、それを原料に下水汚泥由来の肥料を作っております

ロシアのウクライナ侵攻や円安の影響で、化学肥料なども高騰する中、2022年6月ごろから汚泥肥料の購入者や販売量が急激に増えたという。

佐賀市上下水道局下水道施設課 江口和宏課長:
今年8月は、購入者が昨年の8月に比べて2倍以上の方に購入していただいております。販売量についても、昨年8月と比べて今年8月は約3倍の136トン

もともと一部の処分施設の老朽化をきっかけに肥料を作り始めたということだが、それまでに1トン当たり1万4,000円だった汚泥の処理費が9,000円に下がる効果も。

地元の人々にも好評「化学肥料を使ってないところが魅力」

この日も多くの人が肥料を買いにきていて、30分足らずで800kgが売れていた。

購入者(白石町):
自然に作った肥料というか、化学肥料を使ってないところが魅力だと思います

購入者(みやき町):
良いですよ。汚泥肥料使ったらタマネギとか大きいし

購入者(佐賀市):
安いですね、1kg2円ですから

一般的な肥料が20kgで1,000円から3,000円程度なのに比べ、佐賀市が販売する汚泥肥料は1kg2円、20kgで40円だ。
価格の安さも人気で、2021年度の販売量はおよそ1,090トン、販売額は218万円となっている。

この汚泥肥料は、平日の午後1時から午後4時半までの間、佐賀市下水浄化センターで販売していて、1kg単位で購入できるという。

(サガテレビ)

サガテレビ
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