世界の舞台で活躍する女性アスリートたち。

そんな彼女たちは青春時代に、いろいろなものを犠牲にして過酷なトレーニングに明け暮れていた。

10月16日放送の「ジャンクSPORT」(フジテレビ系)は、女性アスリートたちが制服を着て登場。

ゲストは、レスリング金メダリストの吉田沙保里さん、バレーボール元日本代表の大林素子さん、やり投げ日本代表の武本紗栄選手、元女子プロ野球選手の加藤優さん、バドミントン元日本代表の潮田玲子さん、バドミントン日本代表の東野有紗選手、女子フェンシング日本代表の江村美咲選手、ボートレーサーの野田なづき選手の8人。

修学旅行先でも練習漬け!

まずは、「超濃密!練習に捧げた私の青春」と題して、学校生活のさまざまなイベントの中でも自身の競技と向き合っていたことを明かした。

バドミントンの強豪・九州国際大学附属高校出身の潮田玲子さん。2年生で全日本ジュニア女子シングルス優勝など、エースとして活躍していた。

潮田玲子さん
潮田玲子さん
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そんな潮田さんは、「修学旅行なのに、旅行先でも練習漬け」だったという。

「修学旅行が北海道だったんですけど、そもそも修学旅行に行って練習するか、行かずに残って練習するかの2択だった。でも行きたいから、先生にお願いして連れて行ってもらったんですけど、ラケットを絶対に持っていって。みんなが寝ている間にバド部だけ朝練から集まって…」

自由行動の2日間も、友人たちが札幌の町に繰り出す中、潮田さんらは北海道の実業団チームで練習をしていたそう。

番組MCの浜田雅功さんは「全然楽しないやんか」とツッコむと、潮田さんも「みんなが『プリクラ撮ったんだ』とか見せてもらったりして、すごく羨ましかった」と振り返った。

加藤優さん
加藤優さん

元女子プロ野球選手で、“美しすぎる女子野球選手”として話題になった、加藤優さん。高校在学中から企業チームで活躍していた。

加藤さんも高校時代、校外学習でディズニーランドに行った際、「日本代表のテストがまもなく迫っていたので、友達に、私の乗りたいアトラクション1個だけ乗せてとお願いして、プーさんのハニーハントだけ乗って帰りました」と泣く泣く練習へ向かったと語った。

おんぶは1人?2人?キツかった「走り込み」

そんなルールが厳しい一方で、競技は違えど、どの女子アスリートもキツかったとこぼすのが「走り込み」だった。

武本紗栄選手
武本紗栄選手

やり投げの武本紗栄選手は、今年7月の世界陸上で初出場ながら、見事決勝進出を果たした。

そんな彼女が忘れられないトレーニングは「おんぶ」。

「私はやり投げで、陸上の投てきは砲丸投げ、円盤投げ、ハンマー投げがあるんですけど、皆さんパワー系で重量が違う。坂道や階段をおんぶで走る“おんぶ走”があるんですけど、私はその中でも一番体重が軽くて。みんなより10キロ弱は違うので、重たい人をおんぶして走るとなるとどうしても走れない。歩くのも精いっぱいだったので、それがキツかった」

その話を聞いたレスリング金メダリスト・吉田沙保里さんは「おんぶは1人?」と不思議な質問をする。

吉田さんは2人をおんぶしていたようで、「うそやん!」と浜田さんも驚く。しかし、吉田さんは「同じくらいの階級と3人組になって2人を背中に乗せて坂道を。走り込んだあとにそのトレーニングするので、結構フラフラだった」と振り返る。

「53キロ級前後の人たちなので、100キロは超えます。走るのが大嫌いで、とにかく次の日は雨降れ、雨降れって。雨降ったら室内トレーニングになるので、坂道じゃなくなる。それだけでも助かるんです」

東野有紗選手
東野有紗選手

東京オリンピックの混合ダブルスで銅メダルを獲得した、“わたがし”ペアの東野有紗選手も走り込みが大の苦手だったという。

福島富岡第一中学校出身の東野選手は、特に朝練が地獄だったと語る。

「朝練の走り込みは長距離で5キロくらい。山道と、海が見える景色できれいなんですけど、ずっと同じ景色で全然楽しくないし。毎回そこを走るので、本当に海しか見えない。何も変わらないんです」

養成所は「刑務所みたいなところ」でした

今年7月の女子サーブルの世界選手権で、日本人初の金メダルという快挙を達成したフェンシング・江村美咲選手。

高校時代はJOCのエリートアカデミーで寮生活を送り、練習時間は毎日8時間以上。フェンシング漬けの日々を過ごしていた。

江村美咲選手
江村美咲選手

そんな中でも、江村選手が忘れられない過酷な練習があるという。それは「120分ぶっ通しのフェンシング」。

「サーブルはフェンシングの中でも特に試合展開が速くて。実際の試合は審判の判定も待って10分かかるか、かからないかくらい。それを練習では審判もなしで、どんどんどんどん戦って10分計って、終わったら次の相手で、全員とやる。13人の男女ミックスで12人と戦ったら120分。ずっとやりっぱなし」

休憩もなく、ぶっ続けで行うため、「いろいろ着ているので冬も髪の毛を絞ると汗が出てくるほど。体から湯気が出ているような感じだった」と明かした。

野田なづき選手
野田なづき選手

ボートレーサー・野田なづき選手は、2019年デビューの女子ボートレーサー。高校中退後、ボートレーサー養成所へ入所した。

その養成所は、彼女いわく「本当に刑務所みたいなところ」だという。

トレーニングや練習前に40キロ以上あるモーターを運ぶところから始まるが、ものすごく重いようで、「(当時)体重も42キロでモーターも42キロ。自分を持っているみたいな感じだった」と振り返る。

しかし、「男女平等の世界なので、男の子に手伝ってもらったら、“罰直”と言って、ボートに乗れなかったり、腕立てがあったりする」と厳しい罰則があったという。

番組では、その養成所でプロのボートレーサーを目指す訓練生に密着。野田選手は、訓練生が教官に怒られているところを見て、「ちょっと鳥肌たちました。怖くて」と震えた。

養成所では携帯電話の持ち込みが禁止されているため1年間使用できないようで、「公衆電話が土日に使えるんですけど、3分しか話せなくて、ほとんど親と文通していました」と話した。

先輩の下着を脱いた瞬間にパッと記憶!

女子バレーの名門・八王子実践高校でポイントゲッターとして活躍した大林素子さん。

彼女の青春時代は「先輩の下着との戦い」だったという。

大林素子さん
大林素子さん

「寮生活で1、2年生はいろいろな係があって、私は当時『ノーネーム係』を。団体スポーツは洗濯すると名前がないと誰のかわからない。1、2年生は全部書くけど、3年生は名前書かなくていいんです。先輩になると自由に出すので、後輩として失礼がないようにちゃんと覚えて洗濯して乾かして先輩に渡す」

浜田さんが「誰のか把握してないとダメってこと?」と聞くと、「そう!だから“ノーネーム係”としては常に先輩が何を着て、どんな靴下かを見るわけです」と常に先輩たちに目を向けていたという。

ただ、下着だけはどうしてもわからなかったようで、「脱いだ瞬間にパッと記憶するんです。ノートに先輩方の下着のサイズや花柄、フォックがどっちみたいな特徴書いて。でも同じのを持っている人もいる。わからなくなっちゃうんですよ。そうすると、マジックでバレないところにちょっとマークをつけて、先輩方に渡していました」と話した。

吉田沙保里さん
吉田沙保里さん

吉田さんの青春時代は「強すぎる自分との戦い」だった。同じ野球部の男子生徒に6回告白して、6回フラレてしまったという。

フラれた理由が「『さおちゃんは強すぎるから』って。そのとき、世界チャンピオンになっていたので。修学旅行で沖縄の浜辺で相撲をやっていたんです。私も誘われて、野球部の子たち3、4人を投げ飛ばして、その1人が好きな子だった。あのときだけは、自分が強すぎることをちょっと悔やんだ」と嘆く。

しかし、「もう一対一になったら、負けたくない。好きでも力入っちゃう」と明かした。

他にも、いろいろなものを犠牲にして部活に打ち込んできた女子アスリートたちが、そんな中でも譲れなかったオシャレ事情や恋バナで盛り上がった。

(『ジャンクSPORTS』毎週日曜日夜7:00~8:00放送)