台風が接近しているが、備えはすでにしているだろうか。

2019年9月に台風15号が上陸したときには、屋根瓦の飛散や電柱の倒壊などの強風による被害が千葉県を中心に報告された。その際にSNSを中心に注目されたのが、窓ガラスへの備え

窓ガラスに×印、または「米」の字のように養生テープを貼ることで、強風により窓ガラスが割れてしまうのを防いでくれるという話だ。

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同年の10月頃の台風時には養生テープや防災テープが一時品薄になった通販サイトもあるなど、大きな反響を呼んだ。あれから3年が経つが、この「窓ガラスにテープを貼るだけ」という備えは、現在も有効なのだろうか? また台風対策として、他にどんなことをやるべきなのだろうか?

ガラスの“強化”ではないので要注意

窓ガラスなどを取り扱うYKK AP株式会社に、改めてお話を伺った。


――「窓ガラスに養生テープ」で、ガラスは割れなくなる?

台風対策として、養生テープでガラスが割れるのを防ぐことはできません。

また、これまで「ガラスの飛散防止に多少の効果があるのでは?」と言われてきましたが、近年の大型化する台風を想定した試験では、養生テープを貼っていたとしても飛来物が衝突するとガラスが割れ、その破片が室内に飛散してしまうことが確認されています。