妻・愛梨の「凄いメンタル」で批判受け入れるようになった長友佑都　W杯4大会連続出場を目指す男が明かしたモチベーション

11月に開催されるカタール・ワールドカップ（W杯）まで、いよいよ残り3ヶ月半。登録メンバーが26人と拡大された本大会だが、その選考を兼ねた6月の国際マッチデーでは日本代表に招集された28人のうち23人もの選手がヨーロッパのチームに所属し、活躍している。

そんな中、国内組で大ベテランとなった長友佑都（35）は、多くの批判を浴びながらも、W杯4大会連続出場を目指し続けている。

「批判・批評をしてくれる人っていうのは大事」と語る長友だが、そう考えるに至った理由の一つに愛妻・愛梨の「凄いメンタル」があったと打ち明けた。

批判と戦いながらも必死に前を向く長友佑都が、赤裸々に今を語った。

「衰えが顕著」「もう厳しい」容赦ない批判

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長友佑都、35歳。

2008年5月、21歳でA代表に初選出されると、同月のキリンカップ・コートジボワール戦に出場し、屈強な外国人選手を弾き飛ばす屈強なフィジカルを見せ、そのままA代表のスタメンに定着するようになる。

その後2010年の南アフリカ大会、2014年のブラジル大会、2018年のロシア大会と、3度のW杯に連続出場し、全試合でフル出場。不動のサイドバックとして2度のW杯ベスト16に貢献した。

クラブでは2011年にFC東京からセリエA・チェゼーナに移籍すると、その後8年にわたってインテルに所属し、200試合出場を達成。その後トルコ・フランスリーグを渡り歩き、2021年にFC東京に戻ってきた。

プレー以外でも2016年、当時交際中だった妻・愛梨さんを評した「アモーレ（イタリア語：愛する人）」が流行語大賞に選出され、ロシアW杯直前には突如金髪姿で練習に登場するなど、常に話題を振りまいてきた。

しかし来月には36歳になる長友。カタールW杯アジア最終予選で苦しんだ森保ジャパンの中で、持ち味の攻撃参加が鳴りを潜め、毎試合途中交代が続いた長友に対して、「衰えが顕著」「もう厳しい」などと容赦ない批判の声が上がった。

更にヨーロッパのクラブでプレーする中山雄太（25）、伊藤洋輝（23）らの台頭もあり、ポジション争いが激化し、「世代交代」を求める声も少なくない。

「称賛が嬉しいけど、無関心が一番怖い」

長友はそんな逆風をどう受け止めているのか。

――今年4回目のW杯を迎えますが、どう感じていますか？
3回経験させてもらいましたけど、プレッシャーと重圧を感じながらプレーできるのは、サッカー選手として本当に喜びです。

――最終予選では「世代交代」など、いろいろな声があったと思います。
批判の数だけ、自分がそれだけ大きな舞台に立てているということなので、もちろん称賛が一番嬉しいですけど、やっぱり無関心が一番怖くて。

自分がキャリアを積むごとに、（悪い部分を）言ってくれる人が少なくなっていく。批判・批評をしてくれる人は大事だと感じてやっています。

世代交代という声すらも、自らに関心を持ってアドバイスをしてくれる”理解者”と受け止める長友。

そんな信念を持てるようになったのは、ある出来事があったからだと明かす。

批判をポジティブに捉えたきっかけ

「イタリアにいた時も凄い批判を受けたことがあって。
もちろん妻の愛梨も一緒にイタリアに住んでいたんですけど、『今、凄く批判を受けているんだよね』って言ったら、『え、凄いね！外国の地で批判を受けられてるの？』と言ってくれて。
慰めてくれるのかと思ったら、凄く喜ばれて（笑）。凄いメンタルだなと思って、妻の愛梨のほうが強いですね。
僕も強い人間ではないので、一人の弱い人間として家族に支えられていると思いますね」

家族の支えを力に変え、セリエA・インテルなど欧州4クラブでプレーし、日本代表通算136試合出場（歴代2位）。これまで数々の修羅場を乗り越えてきた。