安倍元首相が銃で撃たれて殺害された事件で、逮捕された山上徹也容疑者(41)が、犯行動機についての供述で名前を挙げているとされる宗教団体が、きょう午後、都内で記者会見を行った。会見を行ったのは、世界平和統一家庭連合=旧「統一教会」。
調べに対して山上容疑者は、「母親が宗教団体の信者で、団体にのめりこみ、多額の寄付をして破産したので、絶対成敗しないといけないと思っていた」「もともとは団体の幹部を狙うつもりだったが、接触が難しかった」「安倍が団体を広めていたと思い、恨んでいた」と供述。県警は、宗教団体の名前を明らかにしていないが、旧統一教会ではないかと指摘されていた。
旧統一教会日本協会の会長は、記者会見で、「山上容疑者の母親が教会員であり、これまでも月に一回程度の頻度で、教会の行事に参加してきた」と明らかにした。母親は、1990年代後半に、旧統一教会と関わりを持ち始めたという。
また高額の献金については、「警察が捜査中と思われるので、言及は避けさせていただく」と述べ、捜査に協力する方針を明らかにした。一方、安倍元首相との関係については「当法人の友好団体が主催する行事に、安倍元首相がメッセージを送ったことがある」などと述べた。
その上で、「当法人の今いるメンバーで(容疑者から)恨みを示された人はいない。恨みから、(安倍元首相を)殺害に至ることは、とても大きな距離があって、その理解に困惑している」と強調した。