新型コロナウイルスの感染者が急拡大している東京都は、きょう午後3時半すぎから、専門家会議を開いた。その中で、都内の感染状況について、きのう時点で、新規感染者数の7日間平均が4395人に達し、わずか1週間で倍増したとの分析結果が出された(6月29日時点・2337人)。「感染拡大のスピードが加速している」という。
その上で、このままのペースで感染が拡大すると、2週間後の7月20日には1万5534人に、4週間後の8月3日には5万4902人にのぼるとの予測値が出され、「急激な感染拡大に直面している」との見方が示された。これまで、都内で感染者数が最も多かったのは、”第6波”真っ只中の2月2日の2万1562人。東京iCDC専門家ボードの賀来座長は「第7波に入ったと考えられる」と指摘した。
感染拡大の要因の一つとして、オミクロン株の「置き換わり」が指摘されている。きょうの会議では、変異株を対象にしたPCR検査の結果(6月21日週のデータ)、現在、主流となっているオミクロン株「BA.2」疑いは、全体の57.8%だったという。これに対して、「BA.2」よりも感染力が強いとされる「BA.5」疑いは、全体の33.4%を占めていて、置き換わりが進んでいることが明らかにされた。
会議で、小池知事は、「第7波に入ったと考えられるとの指摘を受けた。病床確保や宿泊療養、自宅療養などの対策を、先手先手でやっていきたい」と強調した。