東京・葛飾区が区内にある私立の認可保育園に対する補助金を、誤って多く支給していたことが分かった。葛飾区では保育士不足を補うため、パートの保育士を雇った私立の認可保育園に対し、区が独自の補助金を支給している。

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この補助金の対象者となるパート保育士の人数を、区は誤って「最大2倍の人数」で計算。2021度までの4年間で、一部の私立認可保育園に対し、実際より多くの補助金を支払っていたという。

2022年3月に区の職員が間違いに気付き、判明した。

区議会でも話題に…金額や影響は「精査中」

葛飾区議会では今回の問題もテーマにあがった。区から報告を受けた区議に話を聞くことができた。

うてな英明 葛飾区議:
いくら金額がなっているのか、どのぐらいの施設に影響があるのかというところに関しては、今、区として精査中という話でしたので

――一部で4年間で数億円になるという報道もあるが

うてな英明 葛飾区議:
ちょっとまだ本当に数字がこっちに来ていないんですよね。(区役所は)区民の税金であるということをしっかりともう一度認識していただいて

こうした中、FNNの取材に応じた葛飾区内の私立認可保育園では、補助金が誤って多く支払われていたことを認めた。

この保育園では、2022年4月に支払われた補助金が前年度まで支払われていた額よりかなり少なかったため、区に問い合わせたという。

区は返還を求める予定…保育園側は困惑

葛飾区は今後、誤って支給しすぎた補助金の正確な額を割り出し、保育園に返還を依頼していくとしている。突然の返還を求められることになった保育園側は、困惑の声をあげている。

葛飾区内の私立認可保育園:
区から支給される補助金でパートを雇っているので、このまま支給額が減ってもパートを辞めさせることはできない。その分は保育園からの持ち出しになる。とても困っている

今回の問題について、区民はどう受け止めているのだろうか。

葛飾区民:
元々誤って払ったものを後々返してくれっていうのは、ちょっとないんじゃないかなって思います

葛飾区民:
確認不足なのかなと。何人かでしっかり確認してやればいいことを、多分怠っていたから、こういうことが起きるのかなって

葛飾区は誤って支給した補助金の総額について、まだ発表していない。

(「イット!」6月9日放送より)