「とにかくスゴイ人がいるらしい」地元で話題になっている人がいると聞き、向かったのは体操教室。そこで目にした驚くべき光景とは…?
「長生きしたかったら体操だ」インストラクターの年齢に驚愕
取材班が訪れたのは石川・小松市の体操教室。一見どこにでもありそうな体操教室だが、台に乗って指導している男性インストラクターが他とは少し違う。
この記事の画像(17枚)体操インストラクター 吉田力雄さん:
(2022年)8月で91歳になります
リハビリテーションの専門病院に勤務していた吉田力雄さん。運動不足で病気になる人を多く見てきたことから、インストラクターの資格を取って病院を退職し、53歳で体操教室を開いた。
体操インストラクター 吉田力雄さん:
肩こり予防体操の振り付けは、水泳のクロールね
体操教室は週に4回。この日は休憩を1度挟むが、70分間ぶっ通し。吉田さんの体操教室は好評で、これまでに延べ35万人が受講したという。
70代の参加者:
気持ちよくできました。来る時と帰るときでは、体の状態が全然違うので楽しいです。本当に、吉田先生がいいお手本なので、私たちもパワーをもらえるんです
80代の参加者:
吉田先生はすごいわ。90歳には見えない
体操インストラクター 吉田力雄さん:
長生きしたかったら体操だよ
この日の教室も無事終了。
弁当は自分で手作り…運動と食事を両輪に
2009年に運転免許を返納した吉田さん。自宅から教室の行き来は自転車だ。
吉田力雄さん:
自転車速いでしょ。非常に太ももに力が入ります。おかげさまで体力はしっかりついています
きょうは青空。昼食は近くの公園でとることに。
吉田力雄さん:
肉とたまねぎのバター炒め、ちりめんじゃこの梅干し和え…
品数も多く、バランスがとれたお弁当。実はこれ、吉田さんの手作り。
吉田力雄さん:
いくら運動しても、食事をいい加減にしたらよくない。逆に食事をしっかりとっていても、運動をしていないとダメ。食事と運動は車の両輪なの
孫4人とひ孫2人に恵まれている吉田さん。19年前に妻を亡くして以降、1人暮らしを続けているが、掃除・洗濯・炊事はすべて1人でこなしているという。
「生きるとは楽しむこと」目標は100歳のインストラクター
昼食を食べ終えた吉田さんは、カバンからあるものを取り出した。
吉田力雄さん:
緑蔭に展く弁当至福かな
慣れた手つきで書き上げたのは、趣味の俳句。
さらに午後から向かった先では…
吉田力雄さん:
とざいとうざい!!
小松市は歌舞伎十八番の一つ「勧進帳」の舞台で、地元の春祭り「お旅祭り」では子供歌舞伎が上演されるほど歌舞伎熱が高い。歌舞伎の演目を説明する口上大会は毎年行われていて、吉田さんは常連だ。
スタッフ:
力強い声で、とっても良かったです。鍛えると、こんなにいい声が出るようになるんだなって
吉田力雄さん:
腹の底から声を出すには、体力がないとできない。長いこと体操をやっているおかげだと、自分ではつくづく思う
健康寿命と言われる時代。吉田さんに長寿の秘訣を伺った。
吉田力雄さん:
生きるとは楽しむこと。楽しいから長生きできるんですよ。多趣味だったら人生が楽しいよ、退屈しない。退屈しない人生は面白い!
何事も全力で楽しむ吉田さん。100歳になってもインストラクターを続けることが、吉田さんの目標だ。
(石川テレビ)