瀬戸内国際芸術祭の演劇イベントとして、香川大学が中心となって制作された民話オペラが、5月15日に香川県高松市で上演され、多くの観客でにぎわった。

言い伝えを“笑える喜劇”に

殿様: 
やや、奥方が2人!気の強い奥方が2人も!

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朝、殿様が目覚めると、大広間に奥方が2人座っている。どちらか一方はキツネがいたずらで化けた偽物のようで、殿様は医者に頼んで本物の奥方を見極めようとする。 

尻尾を出し正体がばれてしまった化けギツネ
尻尾を出し正体がばれてしまった化けギツネ

やがて尻尾を出し正体がばれてしまった化けギツネに、本物の奥方は怒り心頭。

奥方:
古狐、その古狐を火あぶりにせい! 

高松市の四国村で15日に上演された民話オペラ「二人奥方」。瀬戸内国際芸術祭の演劇プロジェクトとして、香川大学が中心となって制作された。 

物語は、「キツネがなぜ四国にいないのか?」という言い伝えのルーツを描いたもの。香川大学の学生や地元の中学生も合唱やアンサンブルで参加し、人間との争いの末にキツネが四国から姿を消したというコミカルなストーリーに花を添えた。

観客:
笑える喜劇だと思ってなくて面白かった。この建物も良かったし、初めてこの舞台でオペラを見てちょっと感激

観客:
よく理解できた。屋外なのに声が良く出ていて、さすがだと思った

芸術監督 香川大学・若井健司教授:
観客に素朴にオペラを捉えてもらった。緊張感もなく、小さな子どもも笑っていたのでやって良かった。地域から生まれた芸術を育てていく、作っていくことを目標にまた頑張っていきたい

農村歌舞伎の舞台に、観客を魅了したオペラの歌声。瀬戸芸の春会期は盛況のうちに幕を閉じた。

(岡山放送)

岡山放送
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