ウクライナは今、ロシアの軍事侵攻で「戦場」となっている。鹿児島テレビでは、そのウクライナに2021年に留学していた薩摩川内市の大学生を取材した。停戦協議の行方も不透明な中、彼女はいま、どのような思いでいるのか。

緊急処置の医療で実績のあるウクライナに留学

2月28日、正午前。ニュースでは、ロシア軍によるウクライナ侵攻の最新状況が伝えられていた。

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ニュースを見つめる、下門りえ子さん(19)。2021年11月までウクライナにいた。

下門りえ子さん:
現地でお世話になった人もたくさんいて、仲良くしていた方々がああいう所で巻き込まれてしまって、心が痛むばかり

離島や僻地で活動する医師を目指す下門さんは、2021年9月、緊急処置の医療で実績のあるウクライナのドゥニプロ医科大学に入学した。

ウクライナ国内で新型コロナ感染が拡大したため、2カ月後にいったん帰国していたが…

下門りえ子さん:
私がウクライナに行った時は、そんな(侵攻の)前兆は一切なくて、日本より(治安が)いいんじゃないかというぐらい穏やかだったのに

戦場となった、学びの場。
しかし、ロシア軍侵攻の翌日、大学のオンライン授業は通常通り行われたという。

「無事でいてほしい」大切な人たちの安否を祈る

下門りえ子さん:
私たち(学生)は心配でいろいろ聞くが、「勉強のことだけ考えて」と先生が言って。自分が危険な状況にあるのに、私たちの学びを守ってくれて感謝だし、無事でいてほしいという気持ちでいっぱい

下門さんが小さな手作りの国旗を見せてくれた。お世話になったウクライナの家族がプレゼントしてくれたもの。

下門りえ子さん:
(ウクライナ国旗がテレビに)たくさん映るようになって、今までは「どこ?」と言われるぐらいだったのに、知られる国に“なってしまった”。こういう言い方、正しいんですかね

停戦協議の行方が不透明な中、下門さんの大切な人たちは今も、軍事侵攻という理不尽な事態と向き合い続けている。

(鹿児島テレビ)

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