2月3日、1日当たりの全国新規感染者数が初めて10万人を上回りました。

新たに始まった「みなし陽性」の診断を受けた人を取材すると、「不安」と「安堵」、両方の声が聞かれました。

“みなし陽性”さらに増加?検査なしに不安の声も

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めざまし8が取材したのは、いわゆる「みなし陽性」となった女性。

濃厚接触者のうち、症状のある同居家族などについては医師が検査を省略して陽性と診断できます。女性は夫と6歳の息子、4歳の娘の4人家族です。

「みなし陽性」と判定された女性
先週、子供の(幼稚園の)クラスで陽性者が何人か出ていたので、濃厚接触とは言われていないんですけど、外に出ないように自主的に(外出)自粛をしていました。

息子の幼稚園のクラスで陽性者が出たことから、しばらく外出を自粛していたと言います。しかし、数日後、息子が発熱。コロナの陽性が判明、すると…

「みなし陽性」と判定された女性
(私と夫の)2人とも発熱だったり下痢だったり、あと体の痛みだったり、喉の痛みがちょっと出てたので、息子の陽性の判定を受けて、また受診できる病院を探して…

夫と共に、体調を崩したことで、医師に相談し「みなし陽性者」となったのです。

「みなし陽性」と判定された女性
症状があれば、みなし(陽性)っていうのは、制度としてはどうかなって思うんですけど、状況的にまた病院に行かなあかんのかなとか、このまま重症化というか、悪化したらどこに相談したらいいのかなとか、みなし判定してもらわないと、多分どこにも相談できないと思うので、逆にそれはそれであったら安心なのかなと思いました

その一方でこのような声も…

「みなし陽性 不安しかない」

「検査なく陽性者はないと思った 意味がわからない」

SNSにはこうした不安の声もあがっていました。

2月3日、全国の新規感染者は10万4464人。1日あたりの感染者数が、初めて10万人を超えました。

東京は2日連続で2万人超えの2万679人。この数字には「みなし陽性者」395人が含まれています。

感染・療養は「都民の100人に1人」経験ない危機的な状況

さらに、東京都のモニタリング会議では危機的ともいえる感染状況の報告も…

国立国際医療研究センター・大曲貴夫 国際感染症センター長
(この感染状況からすると)1日あたり都民の1000人に1人以上が新たに感染している計算になります。これまでに経験したことのない危機的な感染状況が続いています

東京都医師会 猪口正孝副会長:
現在、都民の100人に約1人が検査陽性者として入院、宿泊、自宅いずれかで治療しております

この1週間の感染状況からすると、1日に都民の1000人に1人以上が新たに感染している計算となり現在、検査で陽性になり療養している人は都民の100人に1人に上るというのです。

ネット上でも賛否の意見が分かれている「みなし陽性」。専門家はどう見ているのか?グローバルヘルスケアクリニック院長で感染症専門医の水野泰孝さんに伺いました。

グローバルヘルスケアクリニック・感染症専門医 水野泰孝院長
難しいところですが、これはあくまでも同居家族での「みなし陽性」という風に理解しているのですが、ご家族の中で一人陽性者が出て、経過観察している方が次々と発熱をしているケースは何例も経験しているんですけれども、やはり検査すると陽性になる確率が非常に高いんですよね。ですから、同居家族の中で自宅待機期間で症状が出た場合、私は「みなし陽性」で問題はないと判断します。ただ、花粉症の症状ですね。これは非常に見分けがつきにくい所もありますが、オミクロン株の症状として代表的なのが、高熱だと思いますので、そのあたりの判断っていうのはドクターの診断能力にも影響するのかなと思います

(「めざまし8」2月4日放送より)