東京都の病床使用率が50%を超えたが、小池知事は緊急事態宣言の要請を、医療体制など全体を見て判断する方針で、今後の対応が注目される。

東京都の感染者が8日連続で1万人超

緊急事態宣言の要請について、小池知事は、病床使用率だけでなくオミクロン株の特性に合わせた対策を総合的に判断し、専門家の意見を聞きながら方針を示していくとしている。

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病床使用率が50%を上回った場合、緊急事態宣言の発令要請を検討するとしていたが、その後、要請は重傷者数などを総合的に判断するとしている。

榎並大二郎キャスター:
東京都の新規感染者が8日連続で1万人を超えています。
1月からの連日の新規感染者をグラフで表すと、1月1日は79人だった新規感染者が、1月28日金曜日には1万7631人と、わずか1か月で第5波ピークの約3倍に達したわけです。

そして、1月28日以降は、週末などがありしばらく落ち着いているように見えますが、また2月2日から感染者数は増えていくと思われます。
と言うのも、東京都は2月2日から「検査を受けずに医師の判断で陽性と診断された患者の数も新規感染者数に含める」としているからです

加藤綾子キャスター:
そこの数字がどう出るのかっていうのを注目していきたいですよね。

東京「ピークアウト」を社会学者グループが予測

榎並大二郎キャスター:
数が増えてくるとなると、やはり気になるのは「ピークアウトはいつになるのか」「減少傾向に転じるタイミングはいつなのか」という点ですが、新しい方法で計算したデータを紹介します。

それがこのグラフですが、このグラフによると、もうすでに2月2日は「上昇終盤」。つまり、もう上昇の終わり、ピークアウトのあたりだということを示しています。

2月1日から9日のあたりがピークアウトだと予測している。つまり、もう期間に入っている。
「いつ感染者が減少に転じてもおかしくない」というふうに予測しているわけです。

加藤綾子キャスター:
今まさにその状況だということですか?

榎並大二郎キャスター:
グラフの予測からはそう見えるわけです。
このデータというのは、社会学者のグループCATs(キャッツ)が人工知能などで予測しました。

特徴は、毎日データを更新するということ。
毎日の感染者数や人の流れ、そしてSNS。例えば、「病床使用率が上昇したから遊びに行くのやめた」というようなつぶやき。そして検索量、これは「居酒屋」「カラオケ」などを検索している数、これが減れば、それだけ行動変容が起きているというふうに勘案されますよね。

こういうふうにAIが変わっていく状況をリアルタイムで計算していて、今後の状況次第で予測も変わっていく可能性があるわけですが、このようなデータが出ています。

日本の収束は“3月ごろ”ではないか

榎並大二郎キャスター:
また、あるデータも参考にしています。
ピークアウトしたとみられる世界各国の感染状況です。

国の規模や季節などは関係なく、ピークを合わせると、各国“波”が重なります。
ピークの前後である45日、つまり90日間、約3か月で波が収束しているということが読み取れます。

これを日本の第6波に当てはめていくと、日本では3月ごろには第6波が収束するのではないかというふうにCATsは予測をしています。

加藤綾子キャスター:
先が見えてくると安心できますよね。2月2日から集計が変わりますけど、それが予測に何か影響を与えるんですか?

榎並大二郎キャスター:
その点ですが、CATsは、「これから感染者の人数が変わった分だけ改めて計算し直す」ということですが、「ピークアウトのタイミングは変わらないと思う」としています。ですから、今後の新規感染者数が注目されます。

(「イット!」2月2日放送より)