バスケットボールの天皇杯準々決勝が19日、沖縄アリーナで行われ、琉球ゴールデンキングスが信州ブレイブウォリアーズを91―67で下して初の準決勝進出を決めた。

当初は5日に実施予定だったが、琉球の選手に新型コロナウイルス陽性者が出たため中止に。感染防止のため、試合は無観客で開催された。また「現況の諸事情を鑑みて」信州はわずか8人のベンチ入りで試合を迎えた。

試合は琉球が岸本隆一(31)や今村佳太(25)ら前半だけで3ポイントシュートを7本決めるなど18点差で折り返し、後半も主導権を譲らず、点差を広げた。2月9日の準決勝で千葉ジェッツと対戦する。

短い準備期間での勝利に、琉球の桶谷大ヘッドコーチ(44)は「チームとして練習ができなかった状態で勝ち切れた」と選手を称えた。 チーム初の天皇杯ベスト4進出に「あと2つ勝てば日本一。しんどい状況でつかんだベスト4を無駄にしないようにしっかり準備して戦いたい」 と意気込んだ。

3ポイントシュート6本中3本射抜いた岸本は「会場に観客がいないことでモチベーションがなかなか上がりきらない、複雑な気持ちで試合に入った。それでもバスケットの試合で気持ちを込めたプレーをするのは久しぶりの感覚で純粋に楽しかった」と振り勝った。

一方の敗れた信州の勝久マイケルヘッドコーチ(38)も「8人で挑んでこれまでで一番厳しい状況で選手はよく頑張ってくれた。天皇杯は初めてここまで勝ち上がることができただけにベストな状態で戦えなかったことは悔しいが、来年またチャレンジしたい」と最後まで戦った8人を労った。