死亡事故多発「着衣着火」火花の危険性

料理中に、コンロの火が袖口に燃え移るなど、身に着けている衣類に火が付く事故。それが「着衣着火」です。いま、ある事故をきっかけに、この「着衣着火」の危険性を呼びかける声が広がっています。

この記事の画像(7枚)

2021年12月22日、栃木県の文星芸術大学で女子大学生が作品制作のため、グラインダーという電動工具で鉄板を切断中、火花が衣服に引火。その後、亡くなりました。大学によると、作業していた学生は、引火しにくい作業着や厚手の手袋を身につけるなど、安全対策は取っていたということですが、詳しい原因は調査中です。

消防庁によると、毎年約100人が「着衣着火」により死亡しているといいます。では、どのように着衣着火を防いでいけばいいのでしょうか?

アメリカ発「ストップ、ドロップ&ロール」とは

この着衣着火、家庭内ではコンロが最も多い原因と言われています。もちろん引火しない事が大事ですが、万が一着ている服に着火してしまうこともあります。その時は、すぐに服を脱いだり着火部分に水をかけるのがいいのですが、それができない場合もあります。

そんな時の対処法がアメリカ発の「ストップ、ドロップ&ロール」です。

アメリカの消防士が考案し、これを合言葉にアメリカでは子どもの頃から教育されているといいます。そして、日本でも徐々に広まりつつあるんです。

「ストップ、ドロップ&ロール」とは一体どのようなものなのでしょうか。

●「ストップ」走らずその場で止まる

まず「ストップ」。パニックになって走ってはいけません。その場に止まりましょう。

●「ドロップ」地面に倒れ込み着火部分を押しつける

次に「ドロップ」。地面に倒れこみ、燃えているところを地面に押しつけるように、体と地面をくっつけます。

●「ロール」地面に倒れて左右に転がる(※顔を手で覆いながら)
最後に「ロール」。地面に倒れたまま左右に転がります。転がることで洋服についた火を窒息消火させます。

転がる際、両手で顔を覆うのを忘れずに。顔への火傷を防ぎましょう

いざというときのために、こうした行動も頭のどこかに入れておく必要がありそうです。

(めざまし8「#NewsTag」1月5日放送より)