大阪・北新地のクリニックで25人が死亡した放火殺人事件。
12月22日、二之湯国家公安委員長が現場を視察した。

事件から5日 犯行状況が明らかに

FNN取材班:
事件から5日目を迎えました。現場には現在も多くの花が手向けられています。

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このクリニックに4〜5年前から通っているという男性は、亡くなった西沢弘太郎院長についてこう話した。

通院していた人:
大きな先生でしたね。何でも受け止めてくれる先生で、多くは語らない先生なんですけど、患者最優先で考える先生。先生のおかげで今生かされているというふうな感じです。もう…胸が張り裂ける思いです。

患者最優先だったという西沢院長。
かつて救急病院で3年間一緒に働いたという医師は、熱心な仕事ぶりを記憶していました。

西沢院長の元同僚医師・陣内 均さん:
救急病院で(一緒で)、ちょっと酔っ払いとかめちゃくちゃけんかしてケガした人もいたかもしれないけど、そういう時にも彼は常に冷静だった。真面目そうで優しそうにしているけど、決して逃げない。ちゃんと対応して話を聞いて。そういう先生だったから本当にかわいそうです。

25人が犠牲となった今回の放火殺人事件について、警察は谷本盛雄容疑者の犯行と特定。

FNN取材班:
クリニック内の防犯カメラには、谷本容疑者の驚きの行動が映っていました。

防犯カメラに残されていたのは、谷本容疑者がクリニックからの避難を妨げる行動だった。

消火栓の扉は開かないように細工

事件から5日、谷本盛雄容疑者による犯行の状況が次第に明らかになってきた。

クリニックの防犯カメラには、谷本容疑者が来院してから1〜2分後に紙袋を床に置いて蹴飛ばし、

ガソリンとみられる液体が漏れ出た後に火が出た様子が映っていた。

また捜査関係者によると、クリニックの消火栓の扉には接着剤のようなものが塗られ、開かないように細工されていたことが分かった。

これが、谷本容疑者によるものかどうかはまだわかっていないが、自宅とみられる住宅からは「消火栓を塗る」などのメモが見つかっている。

さらに防犯カメラには、火が出た後、谷本容疑者が外へ逃げる人を捕まえようとする姿が映っていたことも分かった。

警察は、谷本容疑者が消火活動を遅らせたうえ、大勢の人を巻き込もうとした疑いもあるとみて調べている。


(「イット!」12月22日放送より)