どうしても勝てなかった。
今季のトヨタ紡織サンシャインラビッツは、開幕節の三菱電機コアラーズ戦で2連勝を飾るも、その後、デンソーアイリス、富士通レッドウェーブ、ENEOSサンフラワーズと上位チームとの対戦が続き6連敗。そして今週の第6節は、昨シーズンWリーグ初制覇を果たしたトヨタ自動車アンテロープスとの対戦と、非常にタフなゲームが続いた。
試合を重ねるごとにトヨタ紡織の今シーズンのテーマである『堅守速攻』スタイルの展開も増え、勝利まであと一歩の戦いが見られるようになっていた。
前節のENEOS戦は、更にトヨタ紡織らしさを全開にして臨み、特にENEOSの渡嘉敷来夢選手に対するインサイド陣の健闘は、目を見張るものがあった。
VS昨シーズン女王・トヨタ自動車

しかし、迎えたトヨタ自動車戦のGAME1、先週までとは違う雰囲気がチームに漂っていたように感じた。試合は両者とも重たい展開から入ったが、第1クォーター、トヨタ紡織は6得点にとどまり、そのままリズムを掴めなかった。対するトヨタ自動車は各々の得意のプレーで流れを引き寄せ、87-62で勝利を飾る。
これでトヨタ紡織は7連敗。タフなゲームが続いて、疲労もメンタル面の辛さもあるだろう。そんな状況の中、このGAME2の展開を予測できた人がいるだろうか。
GAME2、立ち上がりからトヨタ紡織は非常に集中したディフェンスを見せ、トヨタ自動車のオフェンスファウルを誘う。勝負どころでのシュートも決まり、最後の最後までもつれる展開となった。キャプテン坂本美樹選手が、強気のドライブシュートを決め、66-63、昨シーズンの女王相手に見事勝利を飾った。
ニューヒロイン誕生?昨シーズン新人王の平末

昨シーズン、新人王を獲得した平末明日香選手。今シーズンはベンチからの出場になることが多いが、コートに立つと「何かしてくれる」と期待したくなる選手だ。
彼女の持ち味であるスピードは、時に会場を響めかせる。また、勝負どころで放つ強気なシュートにも注目したい。日本代表候補にも選ばれ、2年目を迎える今シーズンの活躍が期待される。
GAME2の勝利後、ベンチから飛び出してきた選手たちは涙で喜びを分かち合った。その円陣に加わる前に、キャプテンの坂本選手は相手チームにすぐさま挨拶へ。その彼女を迎えに行った平末選手の姿はとても印象的だった。
新生トヨタ紡織 新指揮官たちの見据える先は

知花武彦ヘッドコーチは、東京オリンピック日本代表のアシスタントコーチとして銀メダルの獲得に貢献。2019年にトヨタ紡織にアシスタントコーチとして加入し、ヘッドコーチは1年目となる。
知花ヘッドコーチがチーム作りのうえで大きな力になっているというのが、福島雅人アソシエイトコーチの存在だ。今季から加入した福島氏は、長年、女子の実業団チームを率いてきた。
新たな指揮官たちととも、チームには東京オリンピック代表の東藤なな子選手、インサイドを支える白慶花選手、ゲームメイクでも得点でも期待がかかる斎藤麻未選手、こつこつチームを支える加藤優希選手などが名を連ねる。チームの最高成績であるWリーグ4位を超えていけるか。
連覇がかかるトヨタ自動車 タレント揃いの昨季女王

皇后杯での優勝経験はあるものの、リーグ制覇は未だ達成していなかったトヨタ自動車アンテロープス。昨シーズン、11連覇を達成したENEOSサンフラワーズに見事勝利し、女王の座を手にした。
元々、日本代表が多く名を連ねるメンバーに、今季は三菱電機コアラーズのスタートのガードだった川井麻衣選手が加入。さらに、アイシンウィングスで主力として活躍していた、宮下希保選手と梅木千夏選手が移籍してきた。

ベンチから出てくる出てくる、主力級のメンバー達。東京オリンピック代表の馬瓜エブリン選手、長岡萌子選手、三好菜穂選手。3人制代表の馬瓜ステファニー選手、山本麻衣選手も存在感をいかんなく発揮する。
3人制代表の2人と、先に述べた宮下選手はアジアカップ日本代表メンバーでもある。さらに、U19ワールドカップ代表の平下愛佳選手も、今季ますます期待がかかる。
来週は皇后杯が行われるため、Wリーグのレギュラーシーズンは1週開くことになる。
12月4日(土)、トヨタ紡織は山梨クィーンビーズと、トヨタ自動車は新潟アルビレックスBBラビッツと対戦する。
(※写真は全て11月20日、GAME1より)