女子バスケットボール日本代表は、オーストラリア・シドニーで開幕した『FIBA女子バスケットボールワールドカップ』に参戦している。

優勝したチームは、2024年パリオリンピックへの出場権を獲得する。

決勝トーナメント出場のため負けられない戦いとなった女子日本代表(C)FIBA
決勝トーナメント出場のため負けられない戦いとなった女子日本代表(C)FIBA
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4大会連続、14回目の本戦出場となる女子日本代表は、”金メダル獲得”を目標に掲げ、この大会に臨んでいる。ワールドカップへは12チームが出場し、6チームずつ2つのグループに分かれた1回戦総当たりの予選ラウンドを戦い、各グループ上位4チームが決勝トーナメントへと進むことができる。

FIBAランキング8位の日本は1戦目、ランク37位のマリとの初戦に89-57と快勝するも、2戦目の同10位セルビア戦では69-64と惜戦。25日に行われた3戦目、同4位のカナダ戦には56-70で完敗、1勝2敗と苦しい展開となった。

連戦となる26日の3戦目の相手は、FIBAランキング6位の格上フランス。フランスはここまで、オーストラリアとマリに勝利、カナダに敗れ2勝1敗という結果だ。

日本とフランスは東京オリンピックで対戦していて、1次リーグは74-70、準決勝では87-71といずれも日本が勝っている。

また、今回オーストラリアでも大会前にテストマッチを行っており、日本が69-59で勝利。連敗が続くフランスにとっては負けられない、しかも日本に勝てば決勝トーナメント進出が決まるだけに、何としても勝ちたい一戦である。

一方の日本も、決勝トーナメント進出のためにはここを落とすことはできない。お互いにとって負けられない大一番を迎えた。

タフなディフェンスを発揮もオフェンスは停滞 試合を通して調子を上げたフランス

前戦に続きスターティングメンバーとなった渡嘉敷来夢選手(C)FIBA
前戦に続きスターティングメンバーとなった渡嘉敷来夢選手(C)FIBA

スタートは、#8髙田真希選手(デンソーアイリス)、#10渡嘉敷来夢選手(ENEOSサンフラワーズ)、#32宮崎早織選手(ENEOSサンフラワーズ)、#75東藤なな子選手(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)、#88赤穂ひまわり選手(デンソーアイリス)。

今大会全試合スターティングメンバーの東藤なな子選手(C)FIBA
今大会全試合スターティングメンバーの東藤なな子選手(C)FIBA

立ち上がりから非常にタフなディフェンスで仕掛ける日本。しかしフランスはペイントアタックから得点を重ねていく。

日本はシュートチャンスを作るもフィニッシュを決め切ることができない。16-5と、フランスの一方的なリードで第1クォーターを終えた。

第2クォーターは赤穂選手がリバウンドショットを決めるなど、選手たちが徐々に持ち味を発揮し始める。序盤に離された得点差を徐々に詰める展開に。

第2クォーターで同点に追いつくシュートを決めた平下愛佳選手(C)FIBA
第2クォーターで同点に追いつくシュートを決めた平下愛佳選手(C)FIBA

宮崎選手がこの試合初めての3ポイントシュートを決めると、最年少20歳の#31平下愛佳選手もそれに続き、20-20の同点。ここでフランスも逆転を許すまいと点を重ねる。前半は29-26と日本の3点ビハインドで折り返す。

第3クォーターは両者譲らずシーソーゲームの展開に。残り5分を切ったところでフランスが一歩抜け出すかと思われた場面、平下選手が3ポイントシュートを沈める。

更に拮抗した時間が続き、#99オコエ桃仁花選手の3ポイントシュートで1点差と食らいついてゆく。48-44、スコアはビハインドだが日本は勢いを持って最後の10分へ。

第4クォーター。いい流れを継続したい日本だったが、シュートタッチが良くなってきたフランスに対し、ターンオーバーも増え後手に回ってしまう。恩塚亨HCは立て続けにタイムアウトを取って修正を図るが、歯車が噛み合わない。

残り2分27秒となるまで、日本は2得点に留まった。停滞した時間を打破することができず、67-53で試合終了。絶対に負けられない試合を落とし、予選ラウンド3敗目を喫した。

日本を牽引するエースへ “ひまわり“が担うこれからの日本

「ボールが落ちるところに赤穂ひまわりがいるのではないか」そう錯覚してしまうほどボールに対する嗅覚を持ち合わせ、リバウンドで何度も日本を救ってきたのが、今大会副主将を務める、赤穂ひまわり選手である。

大事な場面でリバウンドが光った赤穂ひまわり選手(C)FIBA
大事な場面でリバウンドが光った赤穂ひまわり選手(C)FIBA

フランス戦では9得点、5リバウンド、3アシストの活躍。この試合も大事な場面で、赤穂選手のリバウンドが光った。

女子日本代表は、昨年の東京オリンピックからアジアカップ、今年2月のワールドカップ予選、5月のオーストラリア遠征、6月千葉、8月は仙台での強化試合と国際経験を積み重ねてきたが、その全てに出場しているのは、赤穂選手と、同郷生のオコエ選手、そして宮崎選手の3人だけである。

赤穂選手は2018年の前回大会のワールドカップでA代表デビューを果たした。東京オリンピック後、若手主体で臨んだアジアカップを経て、赤穂選手自らが引っ張っていく意識も芽生えたという。

その自覚を持ったことで、さらに頼もしい存在になったことは間違いない。類まれなる嗅覚とオールラウンドなプレーでこれからの日本を担っていく選手である。

予選ラウンド敗退決定…豪との最終戦へ臨むAKATSUKI JAPAN

日本の決勝トーナメント進出は、日本戦のあとに行われるカナダ対オーストラリアの結果に左右されることになった。

この試合、最後まで勝負の行方は分からない白熱した展開となったが、自国開催の声援の後押しを受け、72-75でオーストラリアが白星を勝ち取った。

パリ五輪こそは金メダルを狙う恩塚亨HC(C)FIBA
パリ五輪こそは金メダルを狙う恩塚亨HC(C)FIBA

この結果をもって、日本が入るグループBの上位4位が決定(カナダ、フランス、オーストラリア、セルビア)。最終試合を待たずして日本の予選ラウンド敗退が確定した。

アメリカを破って『ワールドカップで金、そしてパリ五輪でも金』という恩塚HCが掲げた女子日本代表のロードマップは、ひとまず達成されることなく終わった。

日本は27日、予選ラウンドの最終戦を地元オーストラリアと戦う。今大会のラストゲーム、日本は下を向くことなく、堂々と戦い抜いてほしい。

恩塚体制になってから約1年。代表選手にインストールされた“恩塚OS”の不具合をチーム一丸となってあぶり出し、修正、アップデートするには早い方がいい。

日本時間19:30ティップオフ。コート上で躍動する彼女たちを、心の底から最後まで諦めずに応援したい。パリで金の夢はここから始まるのだ。

Allez Allez AKATSUKI JAPAN!

CSフジテレビNEXTで生放送
FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022

9月27日(火)19:20~日本(FIBAランク8位)×オーストラリア(同3位)
9月30日(金)準決勝※2試合目はCSフジテレビONEで生放送
10月1日(土)3位決定戦、決勝