福井・坂井市三国町に、30年ほど前から趣味でミニチュア作品を作り続けている79歳の男性がいる。
サイズは小さいもので1cmほど。ミニチュア作品の小さな世界にいざなう。

焼き魚に具沢山のおでんまで…ミニチュア作品

七輪でこんがり焼いた魚に、具沢山のおでん。
ものによっては1cmほどの小さな世界、ミニチュア作品だ。

七輪に載せられた魚
この記事の画像(17枚)
具だくさんの「おでん」

細かいところまで再現されたミニチュアを制作したのは、坂井市三国町在住の早崎大司郎さん(79)。
早崎さんがミニチュア製作を始めたのは、30年ほど前のことだ。

早崎大司郎さん:
初めて作ったミニチュアの作品は、棚田。石川県の七尾や輪島へ旅行した際に、車窓から小さな棚田が見えた。これを手のひらに乗せてみたいと、ひとつミニチュアで作ってみようと思いまして

早崎さんの初めての作品「車窓から見た棚田」。

初めての作品~車窓から見た棚田~

青々と茂る稲は、ブラシの毛を切り取り、水に見立てて溶かした“ろう”に1本1本植えつけた。

“ろう”に1本1本ブラシの毛を立てる

ほかにも、かやぶき屋根の家や、あぜ道を歩く人など細部までこだわり、車窓から見た棚田を忠実に再現した。

早崎大司郎さん:
ちょうど今、田植えの時期ですが、私は家の中で田植えをしている。だんだんと面白みが出てきて、本物に似たものを作りたいという欲求に駆られまして、いろいろと試行錯誤しながら作り上げてきました

独学ではじめて30年…作った作品は約150点

高校時代に美術研究会に所属していた早崎さん。
美術のセンスを生かし、独学でミニチュア作りに勤しんできた。

早崎大司郎さん:
じっくりやると、20日から1カ月かかりますね。でも、自分では物足りないですね。「これは違う」と思うと、未完成なまま

これまでに制作した作品は約150点。

作品を多くの人に楽しんでもらおうと、早崎さんは5月末まで、地元のコミュニティーセンターでミニチュア作品の展示を行っている。

展示はよりすぐりの約30点。
趣味で集めた昭和映画のポスターも会場に展示している。

早崎大司郎さん:
これは、三国座をイメージした作品。昔は「三本立」といって、違う映画を3本見られて、非常にお得な映画館だった。“映画全盛の時代”で、子どもながらに面白いと思いながら通った

“映画全盛の時代”の三国座をイメージ
細かいところまで再現

このほかにも、銭湯でのユニークな一コマや、屏風に描かれた東尋坊をバックに舞う踊り子の姿など…訪れた人の目を楽しませる作品が並ぶ。

銭湯の一コマを再現

作品展は連日盛況。
この日も、朝から大勢の人が早崎さんの作品に足を止めて見入っていた。

早崎大司郎さん:
おかげさまで皆さんに見てもらえて、励ましの言葉をもらうと、もう1回作ってみようかなと思う

79歳でリタイア…「これからは趣味の時間を楽しむ」

これまで、家業である海産物加工会社の専務を務めながら、空いた時間で趣味としてミニチュアづくりを続けてきた早崎さん。

実は、4月からミニチュア製作に向き合う時間が増えた。

早崎大司郎さん:
4月30日が私の(79歳の)誕生日で、これを機に(仕事を)リタイアして、少し自分の趣味の時間を楽しみたいなと思っている。自分の好きな作品が目に浮かべば作っていきたい

早崎さんはこれからも、趣味のミニチュアづくりで人々に笑顔を届ける。

(福井テレビ)