学術会議問題などに苦慮の臨時国会 菅首相は入念な答弁予習欠かさず

臨時国会の閉会まであと5日となった11月30日、菅首相は野党から国会で誠実に答弁する責任を果たしているか問われ、「私はこれまでの国会において、お尋ねがあれば誠実に答弁してきたところであり、今後とも誠実に答弁をしていく」と答弁した。

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菅首相にとってこの国会では学術会議の人事をめぐる問題などで防戦一方の日々が続いたが、それを何とか乗り切ろうと答弁に向けて歩きながら資料を確認する場面も見られた。さらに朝6時前に官邸入りして答弁の勉強に臨み、夜の会食も休日も返上するなど、入念に国会の準備にあたっていた。こうした様子は、安倍前首相の頃には無かった光景だった。

そんな仕事漬けの菅総理の趣味とも言えるのが、朝のルーティンである6時40分からの散歩なのだが、その散歩をめぐってちょっとした異変が生じつつあるようなのだ。

朝のルーティン「官邸散歩」は少々飽きた?

官房長官時代の菅首相は、宿舎近くの町なかを散歩していたが、総理就任後は警備上の理由で、官邸の地下や敷地内を散歩している。「散歩」とは「気晴らしや健康のために歩くこと」という意味通り、出来れば外の空気を吸いながら町並みなどの景色を見て、気分転換をしたいものだ。

実際、菅首相も、初外遊の前に「験担ぎをしたい」と官邸を離れて六本木周辺を散歩したり、神宮外苑周辺などを散歩することがあり、その際はワイシャツ姿ですれ違うランナーや子どもに手を振っていた。

そしてここにきて菅首相の心の中では、官邸内の散歩に「飽き」を感じ、もっと官邸の外で散歩したいという思いが募っているようなのだ。

小泉進次郎環境大臣が勧めた「新宿御苑」だが…

さらに官邸の外で散歩する場合の候補地をめぐり、とある政治家の助言が、菅総理の散歩意欲をかきたてているという。その助言があったのが11月18日の小泉進次郎環境大臣との面会だ。

この日、菅首相が表明した2050年までの脱炭素化の施策について報告したいと官邸入りした小泉大臣は、菅首相との面会後、会談内容について次のように述べた。

「環境省の所管の新宿御苑、これも再生可能エネルギー100%なので、この前河野大臣とも新宿御苑行きましたけど、太陽光パネルが貼ったベンチが置いてあって、そこでパソコン、スマホ、レコーダーを充電できながら、新宿御苑楽しめますから。こういう状況に変わってきましたっていうことも紹介した」

このように小泉大臣は菅首相に対し、再生可能エネルギーの利用100%となった新宿御苑への訪問を勧めたのだ。

それ以来、菅首相は「新宿御苑で散歩をしたい」と口にしているようだ。ただ、新宿御苑といえば、安倍前首相の「桜を見る会」で話題になった公園だけに、このタイミングでは、菅総理としてもちょっと行きづらい場所になってしまったかもしれない。

菅首相の年末年始は都内ホテルか…“仕事人間”が問われる真価

菅首相は、年末年始は都内のホテルで静養する予定とのことで、家族や様々な関係者と会食などをすると見られる。その際にはおそらくルーティンの散歩も欠かさないことだろう。

総理番記者から見ても散歩以外の趣味がみえない菅首相について、ある政府関係者は、「『趣味もないし何が楽しいんですか』と聞いたら『仕事が一つずつ進んでいるだろ?』と返された。本当に仕事が好きなんだと思った」と明かしている。

まさに仕事が本当の趣味とも言える菅首相が、年末から来年にかけて、「国民のために働く内閣」という看板通りの真価を発揮できるかどうか、引き続き取材を進めていきたい。

(フジテレビ政治部 総理番記者 阿部桃子)