東日本大震災での被災経験をもとに、ポータブル電源の専門ブログを開設してさまざまな情報を発信している京寺美里さん。
災害時に停電した際、ポータブル電源を備えておくと何ができるのかをわかりやすく解説してもらいます。
文=京寺美里
貯めた電気を持ち運ぶための道具
前回は、東日本大震災での車中生活を通して、私が「電気を貯めておきたい」と思うようになった経験をお伝えしました。
▶詳しく見る「災害時にポータブル電源は必要?東日本大震災で愛犬との車中生活を送った専門ブロガーが痛感した「電気を貯める」という備え」
では、その電気があると、どんなことができるのでしょうか。
ポータブル電源というと、「災害に備えて買っておくもの」というイメージを持っている方もいると思います。もちろん、災害への備えは大切な使い道のひとつです。
私は、ポータブル電源を「コンセントのない場所へ電気を持っていくための道具」だと考えています。
キャンプで明かりをつける。屋外で電気製品を使う。電源を取りにくい場所で、作業に必要な機器を動かす。
貯めてある電気を運べることで、使える場所が広がります。
家庭で使っている電気を、必要な場所まで持っていける。その便利さが、停電したときにも役立ちます。
電気が止まると暮らしが変わる
普段、家のコンセントに電気が来ていることを、意識する機会はあまりないかもしれません。
けれど、停電すると照明が消え、冷蔵庫や冷凍庫が止まります。テレビも、電子レンジも、炊飯器も使えません。夏や冬には、エアコンが止まることも気になります。
スマートフォンやノートパソコンは、内蔵しているバッテリーでしばらく使えます。それでも、充電がなくなれば使い続けられません。
私も震災のとき、明かりや情報、暖かさなど、電気に支えられていたものの多さを実感しました。
ポータブル電源に電気を貯めてあれば、停電中も一部の家電を動かせます。
ただし、どんな家電でも使えるわけではありません。ポータブル電源の出力によって使える家電が変わり、容量や家電の消費電力によって使える時間も変わります。
貯めてある電気には限りがあります。それでも、自分の暮らしに必要なものを動かせることは、停電中の心強い備えになります。
スマホなどで情報を得る・自分の状況を伝える
震災のときに困ったことのひとつが、スマートフォンの充電でした。

