宮城県川崎町の小山修作町長が、8月28日の公務後に立ち寄ったラーメン店で、同席した職員に対し「管理職全員の首を切りたい」「職員は役に立たない」と大声で発言していたことが、地元メディアに報じられた。小山町長は後日、当該職員に謝罪したという。
渦中の小山町長が、発言の経緯と真意、そして今後の対応について、仙台放送の単独インタビューに答えた。
発言の経緯 何がきっかけだったのか
――まず、報道された内容についての受け止めをお聞かせください。
ほとんど事実だと思っています。ただ、「管理職を全部首にしたい」とか「職員は役に立たない」というのは、一連の話の流れの中の一部だということはお伝えしたいです。
お酒を飲んで職員に大きな声で話をしたことは事実ですので、不快な思いをさせた方や、ご迷惑をおかけしたすべての方に本当に反省しております。申し訳ございません。
――発言に至った経緯を教えてください。
8月28日に、亘理町で「県南サミット」がありました。午後から視察、総会、意見交換があり、最後に1時間半ほどの交流会で知事や他の市町村長と飲食しました。
交流会が終わり、ずっと待っていてくれた課長と運転手さんと合流しました。「美味しい餃子でもご馳走しよう」と思い、柴田町のラーメン店に向かいました。お店に到着する直前、課長が車の中で突然電話を始めまして、2~3分続きました。
店内で3人でラーメンと餃子、ハイボールを注文したのですが、ハイボールが来たら課長のものは濃く、私のものは薄かった。そこで「こういうことはお店にちゃんと言うことも大切だよね、クレームも大切なんだな」という話になりました。
それがきっかけで、「ところで、さっき車の中での電話、あれは非常識だ」という話になってしまいました。
「仕事の話ならともかく、個人的な話を延々と車の中でするのは控えてほしい。町長が知事や他の町長と車に乗って自分のことで電話はしない。役場で何か問題があれば別だが、ああいうのは止めてほしい」ということを言いました。
「管理職の首を切りたい」という発言の真意

――「管理職全員の首を切りたい」という発言の真意はどこにあったのでしょうか。
町長になって15年、管理職がやれない理由を並べ、こちらはやってくれと頼む、そのやり取りが長く続きました。「役所はやれない理由を並べる。民間は何かして初めてお金になる。やれない理由を並べる管理職を全部首にしたい」と思ってもそういうわけにはいかないし、管理職の方々の方が勉強もしている。そういった人たちをどうやって動かすか、人を動かすことほど難しいものはない、という文脈の中で出た言葉です。
――首を切りたくても切れない、だからこそ自分が動くしかない、という趣旨ですか。
そうです。なったばかりの頃は私も経験がなくて、課長たちに「こういうわけでできない」と理由を並べられると、どうしても苛立ちを感じることもありました。ただ今は、町長をやって15年、逆に職員たちが一生懸命やってくれているので、本当に彼らがいなければ何もできません。昔は認識がもっとずれていたということも含めて、課長に期待しているんだということを伝えたかったんだと思います。
――課長への発言の後、運転手さんへの発言に移ったとのことですが、「職員は役に立たない」という言葉についてはいかがですか。
川崎町では運転を担当する職員が2人いたのですが、お盆期間中は日替わりで運転手としての経験のない職員が対応してくれていました。
お祭りをぐるぐる回るのに経験や土地勘がなくて大変でした。「全然経験ない人だと役に立たないときもあるんだ」というようなことを言いました。それが周りにいた方の耳に残ったんだろうと、私なりには思っています。
謝罪と受け止め 職員との関係はどうなったか
――発言後、当該の2人にはどのように謝罪されたのですか。
課長には「車の中で携帯でしゃべったくらいで、あんな風に言ってしまって申し訳なかった。そのまま帰ってくれればいいのに、美味しい餃子でもご馳走するなんていうのが大間違いだった」と伝えました。
運転した職員には「あんたがお盆に休めないのは、普段みんなとちゃんと付き合ってるからみんなも協力してくれるんだから、これからもお盆に休んでいいからね。ちょっと言い過ぎたけど、あんたがいるとき一番気楽だから、ごめんね」と話しました。ずっと一緒ですからね。
――謝罪を受けた2人の反応は。
「分かってます」という感じでした。パワハラだといった指摘もありませんでした。
町長としての責任と今後
――今回の発言について、町長という立場の重さをどのように受け止めていますか。
改めて、町長というのは大きな影響力を持っているわけですから、しっかりと確認していかないととんでもないことになると感じています。過去にも、公務の時間中に飲酒したことが問題になったことがあり、そのことは今でも反省しています。今回もお酒が入って声が大きくなり、ざっくばらんに言い過ぎてしまいました。
――ご自身の処分や責任の取り方についてはどうお考えですか。
給与をカットしてお詫びを申し上げるつもりです。できれば議会最終日に給与カットの案を提出し、議員の皆様に認めていただきたいと思っています。カットの割合はまだ決まっていませんが、来年8月いっぱいの任期が終わるまで減給を続けたいと考えています。
今後は地区懇談会などでもお詫びを申し上げつつ、残された任期を全うさせていただきたいと思っております。
――町民の皆さんへのメッセージをお願いします。
町民の皆さんの期待を裏切ってしまったことを、本当に申し訳なく思っています。議会の皆さんからもご意見をいただきながら、しっかりと説明責任を果たす。そのうえで、残りの期間、誠実に職務を全うすることが私にできることだと考えています。

