準優勝、日本記録樹立——。輝かしい実績を積み上げてきた鹿児島女子高校3年の楠田ゆうな選手(阿久根市出身)が、今夏のインターハイで悲願の初優勝を狙う。「一番高い表彰台で鹿児島女子高校の部旗をてっぺんに掲げる」。その言葉に、静かな覚悟がにじむ。

準優勝・日本記録と、追われる立場のプレッシャー

2025年のインターハイでは女子400mハードルで準優勝を果たし、国民スポーツ大会の300mハードルでは18歳以下の日本記録を樹立した楠田選手。一躍、全国に名を知られる存在となった。

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しかし、頂点を目前に経験した悔しさと、全国から注目される重圧は決して小さくない。「去年の結果も含めていろいろプレッシャーは大きく、結構緊張するんですが、それもプラスにしていけたら」と本人は語る。追う立場から追われる立場へ——その変化を、楠田選手は力に変えようとしている。

小学1年から磨いた"スピード"が今に生きる

楠田選手が陸上を始めたのは小学1年生のとき。姉の影響がきっかけだった。当時メインで取り組んでいた100mでは、小学5年生で出場した全国大会で準優勝を収めるなど、短距離ランナーとして頭角を現した。

その経験で培った爆発的なスピードが、400mハードルという種目でも最大の武器になっている。楠田選手自身も「前半からのスピードも自分の強み。最後の一台のハードルを越えてからも自分の走りには自信がある。誰にも負けない強み」と力強く言い切る。

身長157センチ、それでも「大きな動き」ができる理由

ハードル選手の中では小柄な157センチという体格も、楠田選手を語るうえで欠かせないポイントだ。大坪緑監督は「身長の高い選手とそんなにハードル間の歩数も変わらない。それだけ大きな動きができている」と、その身体能力の高さを評価する。

小柄なことはハンディではなく、むしろ身体をフルに使いこなすことで得た独自のスタイルが楠田選手の個性となっている。長身選手に引けを取らないストライドとリズムは、幼少期から積み上げてきたスピード感覚があってこそのものだろう。

「いつも通りの自分のレースで全力で楽しめたら」

今大会の舞台は滋賀県。楠田選手の女子400mハードルは8月1日に予選、2日に決勝が行われる。

「一番高い表彰台で鹿児島女子高校の部旗をてっぺんに掲げることを目標にしながら、いつも通りの自分のレースで全力で楽しめたらというのが一番の目標」——楠田選手の言葉には、プレッシャーに押しつぶされることなく、自分自身のレースに集中しようとする芯の強さが感じられる。

阿久根市出身の17歳が、滋賀の空の下で鹿児島の旗を掲げる瞬間を目指す。

【動画で見る▶【目指せ!インターハイ優勝】女子400mハードル・楠田ゆうな選手(鹿児島女子高3年)】

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