旬を迎えたホタテの価格が高騰し、千葉・東金市の海鮮店では海鮮丼からホタテを外す事態となっている。青森県産の水揚げ量は今年度、過去最低の1万tを見込んでいて、スーパーでは刺身の盛り合わせから外す動きが出ている。

青森県産ホタテ不安定で海鮮丼から除外

プリプリとした歯ごたえのホタテ。今、旬を迎える中、価格の高騰により刺身の盛り合わせからホタテが消える事態となっている。

この記事の画像(11枚)

取材班が向かったのは、千葉・東金市にある海鮮焼きが人気の店「活き活き家 東金店」だ。

店内のいけすには、サザエや車エビなど新鮮な魚介がずらりと並んでいた。

中でも一番人気はというと、肉厚で濃厚な甘みが魅力のホタテ。うま味と香ばしいバターしょうゆの香りが相性抜群だ。

この店では、これまで青森県産のホタテを使用してきたが、入荷状況が安定しないため、25日は別の産地のホタテを使用していた。

活き活き家 東金店・福永雅彦店長:
(今年の青森県産は)大きさが通常より二回りくらい小さいと聞いている。(仕入れが)いつどうなるか、本当に分からない。

さらにホタテの仕入れ価格も高騰している。

2025年9月頃はホタテ1枚を600円で販売していたが、仕入れ値の上昇により現在980円まで値上がりしている。身がしっかりしてクリーミーな味わいの岩牡蠣と変わらない価格だ。

そしてホタテの高騰の影響は、こんなところにも出ていた。

イクラやウニ、サーモン、キンメダイなど約15種類のネタをふんだんに使った一番人気のこだわりの海鮮丼2400円。

海鮮丼を食べていた客はあることに気づいた。

客:
あっ…ホタテが入ってなかった。高くなってます。すごく。

値上がりが原因でホタテを海鮮丼から外したという。

店はこれ以上の値上げはできないため、今後は身を削る覚悟で臨むという。

活き活き家  東金店 ・福永雅彦店長:
これ以上 売値を上げるのは難しいので、今後仕入れ値が上がったら、うち(店側)がその分は吸収するのではないか。

なぜホタテの価格は高騰しているのか。全国トップレベルのホタテの産地、青森県では異常事態が続いている。

青森県漁連によると、県産のホタテの水揚げ量は年々減少を続け、今年度は過去最低となる1万tを見込んでいる。10年前と比べると9割以上減少することになる。

2025年夏の猛暑による海水温の上昇などの影響で稚貝が死んでしまい、記録的 な不漁になったことが主な原因だという。

活き活き家  東金店・福永雅彦店長:
(地元漁師に2025年)9月になったらそろそろ(漁を)再開するかなってことで連絡したら「ぜひ(ホタテを)送りたかったが送れるものがないんだよ」と。「2027年の分の稚貝も貝自体がほぼ全滅だ」と。良くなる要素が今のところ見当たらない。本当に不安でしかない。

大トロより高値で食卓から遠のく存在に…

東京・練馬区にあるスーパーアキダイ・関町本店でもある異変が起きていた。

取材班:
刺身の盛り合わせですが、ホタテが入ってないですね。

マグロやタイ、イカ、サーモンが入った刺身の4種盛り1058円(税込み)。ホタテの貝柱がない。

スーパーアキダイ・秋葉弘道社長:
あきらめたのは2025年秋、(高くて)売れないよねというぐらい上がった。大トロより高い。

このスーパーでは仕入れ価格が約3倍になり、約1年前から刺身の盛り合わせからホタテを外したという。

定番のホタテがない刺し盛りに客の反応を聞いた。

客:
(ホタテは)大好きです。ちょっと高いと思うので、最近手が出なくてお肉料理ばっかり。

客:
(ホタテは)好き。ホタテは特別な時にしか買わない。

客:
値段はちょっと高いと思いますね。これ買うんだったら他のもの買って、今日はごまかしちゃうかもしれない。安かったらもっと食べますね。

客:
(ホタテは)手が出ないと感じる。

取材班:
価格が下がってほしい?

客:
無理じゃないですかね…もう期待してない。慣れるしかない。

秋葉社長は、価格の高騰でホタテが食卓から姿を消しつつあると話している。

スーパーアキダイ・秋葉弘道社長:
手を伸ばせばあるぜいたくがホタテの立ち位置。決して安いものではなかったが(ホタテは)手を伸ばしても届かないところにいった。
(「イット!」6月25日放送より)