高温多湿な夏を迎え、注意が必要なのが「食中毒」。予防についての知識を深めてもらおうと、長野市保健所が親子を対象とした講座を開いた。猛暑もあってペットボトル飲料を口にする機会が増えるが、直接口をつけた場合は常温で放置すると細菌が急増するため、翌日に残った場合は処分するよう保健所は呼びかけている。また、食中毒の原因の上位である寄生虫「アニサキス」は生きた実物を展示し、予防には加熱か冷凍の二択しかないと注意を促している。
飲みかけのペットボトルに注意
長野市保健所の職員:
「細菌いっぱいなのはどれだと思う?」
子供たちが見ていたのは、麦茶が入った3本のペットボトル。Aは口をつけて飲んだ後に常温で放置したもの、Bは口をつけて飲んで冷蔵庫で保管、Cはコップに注いで冷蔵庫で保管したものだ。
これは、夏に注意が必要な食中毒についてのクイズ。もっとも細菌が増えたのはAで、少なかったのはCだった。
口をつけて飲んだペットボトルを常温のまま置いておくと食中毒のリスクが大幅に高まる。
長野市保健所食品生活衛生課 笠原美絵課長補佐:
「口には様々な細菌がいますので、その細菌が麦茶、飲料の中で増えてしまいます。飲料が残ってしまったペットボトルをそのまま置いて翌日飲もうとすると、おなかを壊したりするリスクが高まっています。翌日まで残ってしまった場合は捨てましょう」
親子で食中毒予防の知識を深めて
長野市保健所は、7月27日、食中毒予防の知識を深めてもらおうと、ながのこども館「ながノビ!」で親子向けの講座を開いた。
高温多湿となる夏場は、カンピロバクターなど細菌による食中毒が増える時期。
会場には、細菌を増やさないための食品の適切な温度管理や、きれいに手洗いが出来ているかチェックする展示などがあり、親子で体験しながら学んでいた。
生きたアニサキスも展示
子供:
「ママ、見て」
母親:
「うーーアニサキス、うわ、生きてる、しかも。食べちゃうとおなかがめちゃめちゃ痛くなる」
サバなどの内臓に寄生する「アニサキス」の展示も。
展示する2日前にマサバの内臓から採取したという体長約2センチのアニサキス25匹ほどが、うにょうにょと動いている。
子供:
「ミミズにみえた」
「気持ち悪かった。(食中毒になったら)怖い」
保護者:
「怖いっていうかサバとかアジとか好きで食べるんですけど、怖いというか気をつけなきゃと思う」
長野市保健所食品生活衛生課 笠原美絵課長補佐:
「アニサキスについてはここ10年くらい食中毒の原因物質の上位3位までに必ず入ってくる、大変発生率の高い食中毒原因物質になっています。目に見えるものですので、食べるときに少し注意していただけると食中毒を防ぐことができると思います」
予防方法は加熱と冷凍の二択
子どもたちが見ているのは、ブラックライトをあてたサバの内臓の写真。
アニサキスがびっしり、200匹以上…
宮崎大学医学部感染症学講座寄生虫学分野の実習で撮影された写真だ。
アニサキスはサバやアジ、イカなどの魚介類に寄生し、食中毒になると激しい胃痛や吐き気、嘔吐などの症状が出る。予防するには70度以上の加熱(または60度なら1分)かマイナス20度以下で冷凍し、死滅させる必要がある。
長野市保健所食品生活衛生課 笠原美絵課長補佐:
「酢でしめたサバとかワサビをつけて食べればアニサキスは死ぬとか考えておられる方も中にはいるようなんですけれども、調味程度のものではアニサキスは死にません。アニサキスを防ぐには、やはり加熱と冷凍の二択になります」
親子で食中毒の怖さや予防方法を学ぶ、貴重な時間となったようだ。

