箱わなの中を動き回り、飛びかかろうとするツキノワグマ。
別の映像では、一回り大きい個体のクマが極めて高い凶暴性も示していました。

複数のクマが撮影されたのは山口・岩国市の山間部。
5月16日には、体長約1メートルの成獣のクマがイノシシ用の箱わなにかかりました。

地元の猟友会の会長は、2026年、異変が起きていると指摘します。

美和猟友会・政兼守会長:
去年は5月までに1頭ぐらい。今年は5月だけで3頭捕獲。(今年のクマは)多いかなと思う。山の中でクマが飽和状態になって、エサ不足でこちら(人里)に出てくるのかな。

木に仕掛けたわなにかかったクマの映像では、わなから逃れようと、鋭いキバとツメで木の皮を剥いでいる様子が確認できます。
クマを捕獲後、木を見ると…。

撮影者:
かなり食い荒らしています。

クマは体長1メートルほどで、その後、駆除されました。

本州最西端の山口県で相次ぐクマの出没。
県が公開する「くまっぷ」を見ると、岩国市などの東部で目撃情報が目立っていますが、25日は西側の下関市でも目撃されました。

猟友会の会長は、ハンターが高齢化し担い手が不足していると危機感を強めています。

美和猟友会・政兼守会長:
あと5年もすれば、私たちの年代がいなくなったら、皆いなくなる。若い人いないから、そんなに。絶滅危惧種にる、猟友会も。(クマが)自由奔放で歩き回るでしょうね。

クマはまもなく繁殖期を迎えますが、活動範囲が広がっています。
北海道・稚内市では23日午後10時ごろ、道路を横断するクマ2頭を目撃。

撮影者:
クマじゃない?クマだ!やばっ、クマだ!

クマは一目散にその場を去っていきました。

7日には苫小牧市でも、北海道に生息するヒグマが路上を悠々と歩く姿が目撃されました。

撮影者:
クマ、クマ、クマ!やばい、やばい、やばい、でかっ!

本州で目撃されるツキノワグマとは比べものにならないほどの大きさです。

ただ、ツキノワグマも強い凶暴性を持ち、油断はできません。

26日午前、岩手・遠野市で住宅の敷地内でクマに襲われ、ニワトリ1羽が死にました。
侵入口は小屋の裏側。

住民:
ここ(卵の取り出し口)を折って、ここから入った。

小屋の壁にはクマの足跡が残っていました。

住民:
あんまり大きくないクマだったんだな。

人の被害はなかったといいます。

クマによる被害が増加する中、数あるクマ対策グッズの中で、いま飛ぶように売れているものがありました。

原生林の熊工房・佐藤誠志さん:
最終手段として、顔を守るために距離を取る意味での“クマ撃退ポール”です。

佐藤さんが考案したのは「クマ撃退ポール」。
開発するきっかけとなったのは、3年前に九死に一生を得た経験でした。

岩手・岩泉町の山中で、キノコ採りの最中、佐藤さんをクマが襲撃。
この時、木の棒で応戦し致命傷を免れた経験から、「クマ撃退ポール」を作ったといいます。

原生林の熊工房・佐藤誠志さん:
クマが来たらだいたい立ち上がる。その時に突きの部分でドーンと突くこと。なるべくクマパンチやクマの牙が自分に当たらないようにする。

三宅要ディレクター:
持ってみていいですか?あ、すごい軽いですね。軽いけど折れそうにない。

原生林の熊工房・佐藤誠志さん:
そこまで弱くない。

こうして制作した「クマ撃退ポール」を2025年春にネットショップで売り出すと注文が殺到。

青森県警も導入し、ホテルにクマが居座った先日の大捕物でも、警察官が手にしていました。

原生林の熊工房・佐藤誠志さん:
1年ちょっとで1000本を超えた。製造が追いつかない状態になってます。

しかし、一番大事なのは、クマ鈴などを使いクマを近づけないこと。
撃退ポールはあくまで最終手段だということです。