ちょうど1カ月後の6月20日にリニューアルオープンを迎える、宮城県美術館についてです。新しい展示室が設けられることなどに加えて、これまで宮城では開催が見送られてきた「大型の特別展」を誘致できる可能性が広がっています。

1カ月後のリニューアルオープンに向けて、3年にわたり工事が行われている、仙台市青葉区の「宮城県美術館」。

開館は1981年。これまで国内外の多くの作品を展示し、「宮城の芸術文化の拠点」として、歩んできました。

宮城県美術館 佐藤靖彦館長
「美術館は単に美術作品を鑑賞するだけではなく、美術と出会って、その人なりの楽しみ方ができるというのも、美術館に求められている新たな役割」

今回のリニューアルでは、新しい展示室に加えて「見える収蔵庫」や、子供向けのキッズスタジオが設けられます。

さらに、ラウンジや授乳室なども整備され、多くの人が、より過ごしやすい空間へと変わります。

また、大きく変わるのが「観覧料」です。

宮城県美術館 佐藤靖彦館長
「特別展観覧料の上限が撤廃されたことで検討の幅が広がり、大型の企画展ができるとか、貴重な作品を宮城県に持ってきて、お見せすることができる可能性が広まった」

世界的に有名な画家の作品や、貴重な美術品など、通常のコレクションで見られないものを展示する「特別展」について、観覧料の上限が撤廃されたのです。

特別展の観覧料は「多くの人に芸術文化に触れてほしい」という目的から、県の条例で1700円が上限と定められていました。

しかし、有名作品の展覧会は輸送費や保険料が高額になるため、この上限では採算をとることができず、誘致が難しかったという背景がありました。

県教育委員会生涯学習課 三浦恵美課長
「近年、展示にかかる経費が物価高騰なども影響して、他県の美術館で開催される大型展では2000円を超える観覧料の設定も増えてきたので、現行の条例のままでは誘致が難しくなることも加味して上限を撤廃した」

また、美術館が所蔵する作品を中心に展示する「常設展」の観覧料は、1999年以来27年ぶりに値上げされ、個人では1人300円から350円に。団体では1人240円から280円になります。

一方、これまでの高校生以下に加えて、大学生の観覧料が無料となります。

宮城県美術館は「よりよい企画展を県民に継続的に見てもらうためにも、収支バランスを考慮しながら誘致する必要がある」とした上で、「美術館が多くの人にとって身近な場所になってほしい」と、話しています。

宮城県美術館 佐藤靖彦館長
「美術館が、ハードルが少し高い、特別な場所ということではなく、例えば公園や図書館に行くような子供たち、学生、大人にとっても身近に感じて、美術と触れ合えるような美術館であればいい」

今回のリニューアルオープンに、市民も期待を寄せています。

美術館の魅力を伝える活動をしている、西大立目祥子さんです。

西大立目祥子さん
「美術館が地形や周りの自然環境に逆らわずに、建っているところが1番の価値」

西大立目さんは、大型展の誘致の可能性が広がったことを含めて、リニューアルを楽しみにしつつ、「県美術館の魅力を生かした展覧会の開催を期待したい」と話しています。

西大立目祥子さん
「学芸員の方の知恵と工夫と編集で作品を見せるような展覧会を次々とやってほしい。生まれ変わった宮城県美術館をもっともっと広くアピールして、広げていってほしい」

「宮城の芸術文化」の転換点に…。

宮城県美術館のリニューアルオープンは6月20日です。

仙台放送
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