4割ガラ空き、対策案も制度の壁

居住者以外に駐車場を貸し出すサブリース以外にも、空き駐車場を有効活用するためさまざまな取り組みが行われている。

兵庫県西宮市のマンションは、使わない機械式駐車場にトランクルームを導入した。

この取り組みを視察しに来たのは、神戸市にあるマンションの管理組合。

その神戸市のマンションについていくと、地下の平置き駐車場290台のうち、4割にあたる100台以上がガラ空き状態だった。

マンション管理組合の理事長は「(30年前は)もうほとんど満車でしたよ」と振り返る。

居住者の高齢化にあわせて、駐車場の利用が激減。空きスペースの有効活用策を打ち出す必要があった。

ただ、居住者の合意を形成するためにアンケートを取ると、サブリースなど第三者への貸し出しについては、「事故発生時の責任」や「防犯やゴミのポイ捨て」など懸念の声が多く、支持されなかった。

住民の利便性が増すとして最も人気だったのが、車を共有して使うカーシェア(38票)だったが、住民のみを対象としたサービスを見つけられなかったため、断念。

2番目に人気だったトランクルーム(18票)を導入することになった。

国交省の見解は

トランクルームは、建築基準法に抵触しないよう車輪をつけて軽車両扱いにしている。

しかし、国交省は、機械式駐車場への設置について「事故の危険性が高く慎重な検討」が必要としている。平置きへの設置については、車輪がついていても「随時、かつ任意に移動できないと判断される場合は、建築物にあたる」として、条件によっては車両とみなされない可能性があることを指摘した。

過去の制度が生み出した“負の遺産”をどう解消していくのか。

マンション内の合意形成の在り方とともに、課題解決を後押しする法整備が引き続き求められている。
(「イット!」5月20日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(28枚)
阿部桃子
阿部桃子

フジテレビ報道局 記者。2017年慶應義塾大学法学部卒業後、フジテレビ入社。2019年から6年間、政治部官邸クラブ・平河クラブで安倍元首相や河野元規制改革相、茂木前幹事長などを担当。2025年から新設された「調査報道統括チーム」に所属。1994年福岡市生まれ。

フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

社会部
社会部

今、起きている事件、事故から社会問題まで、幅広い分野に渡って、正確かつ分かりやすく、時に深く掘り下げ、読者に伝えることをモットーとしております。
事件、事故、裁判から、医療、年金、運輸・交通・国土、教育、科学、宇宙、災害・防災など、幅広い分野をフォロー。天皇陛下など皇室の動向、都政から首都圏自治体の行政も担当。社会問題、調査報道については、分野の垣根を越えて取材に取り組んでいます。