自転車の交通違反の反則金「青切符」導入から1カ月。佐賀県内では青切符のほぼ全てが「スマホのながら運転」だった。自転車事故がいかに危険で恐ろしいものなのか。自転車のプロ、競輪選手らも警鐘を鳴らす。
自転車は地方の大切な交通の足
坂が少なく平野が広がる佐賀県は、自転車がとても便利な地域だ。都市部の地下鉄網のように公共交通機関が整備されていない地方にとって自転車は主要な交通の足となっている。
このような地域にとって、今年(2026年)4月から導入された自転車の交通違反への反則金、いわゆる「青切符」の交付状況は気になるところだ。
42件中41件がスマホのながら運転
佐賀県警によると、今年4月の1カ月間で、県内で青切符が交付されたのは42件。内訳を見てみると、携帯電話(スマホ)の通話が3件、画像注視が38件、右側通行が1件だった。

つまり、右側通行の1件以外は全て“スマホのながら運転”という取り締まりの結果となっている。
青切符にはならなかったものの、指導や警告を受けたのは153件。違反の内容としては、「並進」「一時不停止」や「夜間の無灯火」が多かったという。また、このうち16歳未満が違反した際に交付される「自転車安全指導カード」は43件だった。
自転車事故を想定し“恐怖”を実演
全校生徒280人のほとんどが自転車通学という佐賀・みやき町の北茂安中学校で5月7日、子どもたちに自転車の正しい交通マナーを学んでもらおうと交通教室が開かれた。

交通教室は、事故を想定してスタントマンが車と自転車に乗って実演するというもの。
見通しの悪い交差点で自転車は一時停止せずに道路を横切るように走っていく。

そのとき車が自転車に衝突。自転車は激しく転倒。
自転車を運転していた人は車のボンネットに乗り上げたあと、はね飛ばされるように路上に転落した。

スタントマンによる実演とはいえ、実際に起きた事故を想像すると恐怖を感じる。生徒たちも自転車の交通事故の恐ろしさを実感しているようだった。

生徒:
スタントマンだからこそ、うまくできたけど、実際にひかれたら骨折や最悪、死に至ったりすると思うので、怖いと思った
自転車のプロ、競輪選手も警鐘
また、武雄警察署の一日警察署長を務めた日本競輪選手会・佐賀支部に所属する田中月菜選手は、商業施設で自転車の違反行為が書かれたチラシと反射材を買い物客に配り、自転車の安全な運転を呼びかけた。

日本競輪選手会佐賀支部 田中月菜 選手:
自転車はすごく便利な乗り物なので使ってほしい思いはありますが、危険とも隣り合わせだと思うので、しっかり周りを見ることを一番大切にしてもらえたらと思います
青切符の導入のあとも「自転車のながらスマホ」は後を絶たない。悲惨な事故を防ぐためには自転車の運転マナー意識も変わることが重要だ。
