ゴールデンウィークを目前に控え、旅行業界では、“駆け込み客”の対応に追われている。大手航空会社が5月から海外航空券の『燃油サーチャージ』を大幅値上げすると発表したため、安い4月中に予約・発券しようとする人達の対応に追われている。

最大2倍 航空券は4月中に購入を

2026年のゴールデンウィークは、最大12連休。大手旅行会社によると、ゴールデンウィークの旅行者数は、国内・海外ともに前年より増加している。

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そんな中、全日空と日本航空は、国際線の航空運賃に上乗せしている『燃油サーチャージ』を2026年5月発券分から最大2倍程度引き上げると発表した。

『燃料サーチャージ』とは、原油価格の変動に応じて航空券に追加される料金のこと。航空会社は、燃料コスト増を補うために設定しており、一定期間ごとに見直される。

中東情勢に伴う原油価格高騰を受け、当初、6月発券分からとしていたのを1カ月前倒して適用することになった。

『北米・ヨーロッパ便』は、4月は燃油サーチャージが、全日空が3万1900円。日本航空が2万9000円だが、5月・6月は両社とも5万6000円となるほか、“近場”で人気の高い『韓国便』も全日空が、3300円から6700円。日本航空が3000円から6500円と2倍以上引き上げられる。

福岡空港で、これから家族のいるタイへ向かうという女性に話を聞くと、「まだまだ価格が上がるって聞いたから慌てて早く航空券を取って・・・。5月から燃油サーチャージが2倍になるんだったら、家族に会いに行けない」と困り顔。

やはり航空料金の大幅値上げの影響は、利用者にとってかなりの痛手だ。

“駆け込み発券”とキャンセル対応

福岡・久留米市の旅行会社では、中東情勢の悪化で海外旅行の予約に深刻な影響が出ている。

「海外の旅行に関しては、先の日程分が9割方キャンセルになってきているのが現状。遠方のみならず、近くの韓国とか、そういった所のお客様も戦争という状況下で、行き先を国内にスライドして行こうという動きの方が多い」と『西日本旅行』の上田三佳副社長は説明する。

キャンセルの手続きに追われる中、今、急増しているのが『燃油サーチャージ』引き上げについての問い合わせだ。急遽、“駆け込みで発券”する人も多いと、上田副社長は話す。

「4月30日までに発券すれば、安い方の燃料代で発券ができますので、お客様に案内させて頂くと、慌てて来店頂いて入金頂くと…」。

「誰もが行ける海外ではなくった」

例えば、日本航空でハワイに行く場合、4月の燃油サーチャージは、片道1人1万7800円だが、5月以降は2倍近い3万4700円となる。

「4月に1人30万円くらいで行けたハワイ旅行が、5月になると燃料価格の高騰などで、40万円くらいかかるケースも出てくる。これが家族4人となると、差額だけでも40万円弱。旅行代も高く、現地の費用も高く、誰もが行ける海外ではなくなってしまいました」と上田副社長も嘆息する。

燃料費の高騰と歴史的な円安のダブルショックで、ますます遠のく海外旅行。更に、国内線についても全日空は2027年度から、日本航空やスカイマークも2027年春にも燃油サーチャージの導入を検討している。

このような動きを受け、金子恭之国交大臣は、「燃油サーチャージ増額や今後の運賃の値上げなどについて、利用者に対して丁寧に説明するよう、航空会社に改めて指導していく」と理解を求めた。

令和の石油危機は、私達のこれからの旅行動向に大きな影響を与えそうだ。

(テレビ西日本)

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