新幹線開業以来、福井県内では新たな宿泊施設が続々と整備されています。そんな中、20日には坂井市三国町で空き家を活用した新しい宿泊施設が開業しました。手掛けたのは地元出身の20代の女性で、旅好きな自身の経験を生かし、「レトロ」をテーマにした1泊4000円から泊まれる気軽で、懐かしい宿です。
田島嘉晃アナウンサー:
「きょう開業したばかりのゲストハウスです。室内には年季の入ったテレビ。昭和を感じます。さらに黒電話もあって、レトロな雰囲気が演出されています」
20日にオープンした空き家を活用したゲストハウス「レトロマチカ」は、その名の通りレトロな雰囲気が売りの宿です。
オーナーは坂井市出身の縣若葉さん26歳です。縣さんは、大学時代にまちづくりを学ぶため全国を回りました。
縣若葉さん:
「私は坂井町出身だが、三国も自分の地元という感覚があった。大学時代に日本全国、そして海外を旅してほとんどゲストハウスに泊まっていた。自分もそういった場所を三国に作りたかった」
大学卒業後は県内で就職しますが、夢の実現のために一念発起。築約50年、2階建ての空き家を去年、約200万円で購入しました。
宿の運営経験はなく改修もすべて手探りでしたが、坂井市の補助制度なども活用しながら約8カ月かけて自らの手で改修を続けました。
タイル、換気扇、棚、残せるものはそのままにしてあります。
縣さん:
「これは50年前の換気扇、開くと動くようになっている。あまり見たことないですよね。音がすごい。元々あったものを大事に使っていきたい思いもある」
安価に泊まることができるのがゲストハウスの特徴。改修費を抑えながら元々の建物を特徴を生かして改修を行ううちに、どこか懐かしいレトロ感があふれる宿になりました。
縣さんは「なるべくお金がかからないように小さく始めたかったので、セルフリフォームしたところが多かった。やりがいもあったし愛着も沸いた」といいます。
客室は全部で3室という小規模な宿。それでも三国湊エリアの地域振興や観光につなげたいという思いが込められています。
縣さん:
「三国にまた戻ってきたいと思ってもらえる拠点にしたい」
宿泊は1人1泊4000円からで、1人旅でも気軽に利用できます。手軽で懐かしい雰囲気漂うレトロなゲストハウスは、三国を訪れたいと思う観光客にとって魅力的な選択肢となりそうです。
全国で深刻化する「空き家問題」。県内でも約6軒に1軒が空き家と言われています。
そうした中、三国湊では古民家の一棟貸しなど泊まれる場所も増えて、ゆっくり過ごす楽しみ方が広がり、日帰りだけでなく泊まって楽しむという選択肢も増えています。
すでにゴールデンウィークの予約も入っているということで、新たな人の流れが生まれそうです。