27 日午前9時前に広島市の住宅街にある市道が、長さ約40m、幅15mに渡って陥没。近隣の建物が傾き、住民らが避難する事態となりました。

この記事の画像(15枚)

近隣住民「危ないですよ、逃げた方がいいですよ!うわ!危ない、危ない…」

繰り返し響く、建物がきしむ音に恐怖する住民。「めざまし8」が混乱に包まれた現場周辺を取材すると、離れた住宅にも思わぬ影響が出ていました。

突然の陥没…避難住民「不安、本当に帰りたい」

市の中心部、平和記念公園からもほど近い住宅街で起きた、大規模な陥没。

陥没した道路の近くを車で走っていた男性は、突然車が跳びはね驚いて車から降りると、道路がうねっていたと話します。

陥没現場を撮影した人:
車がボコンボコン跳びはねたので、あれっ?と思って車を止めて。道がうねってて。近所の人たちと話している間に、どんどん隆起していて高さが高くなっている感じでした。

道路の脇がどんどん隆起していくと思った矢先、大きく陥没。わずか10分ほどの出来事だったといいます。

近隣の建物を見ると、そこかしこに亀裂があり、一部は傾いてしまっています。陥没により、少なくとも19世帯44人の住民が近くの小学校に避難を余儀なくされました。

陥没現場近くだけでなく、離れた場所にも影響が及んでいました。

約100m離れた住宅の玄関にできた5mmほどのすき間…。さらに、断水に先立ちためておいた水は濁って土のようなものが混じっていたといいます。

近隣住民:
断水して水が出なくなっちゃいけないから、ものに水ためて準備していたんですよ。これだけ底に澱(おり)が出ているんですよね。

突如、住民の生活を揺るがした道路の陥没。避難した住民は、不安と恐怖を話します。

避難住民:
ここ(避難所)に来た時に、「今年いっぱいはかかる、ここで生活する」みたいなことは言っていました。(家が)崩れてなければいいんですけど…大事なものを持って出るの忘れてたんで、通帳とか…焦って出たんで。

避難住民:
やっぱ怖いし、不安だしっていうのが結構あります。本当に帰りたいっていう気持ちしかない。

大規模な下水工事が関係か?

今回、道路の陥没が発生した際、広島市西区の福島町と三篠町をつなぐ、長さ約3.5kmの雨水管を埋める掘削工事、つまり下水道工事が行われていました。

広島市は、道路陥没の原因として、雨水管の掘削中に異常出水、つまり水漏れが発生したのではないかといいます。

このとき、地上付近で何が起きていたのか?
水環境問題に詳しい吉村和就氏によると、雨の影響で一帯の地盤が緩んでいた可能性があり、土砂や水が「雨水管」に流れ込んだことで、緩んだ地盤があった部分が空洞となり、陥没が発生したのではないかということです。
(「めざまし8」9月27日放送より)